優先度
前回のブログで「PDCA」の件を書きました。
次回大会へ向けた「タスク」というのは、基本的に「大会を実施する上で必ず行わなければならないルーティーン作業」と、「これまでの大会で発生した問題点を改善するための作業」をベースに設定されていきます。
更に、「大会を進化させるための新たな取り組みに関する作業」が上乗せされ、それらに対して、「大会予算」と「人的資源」を充てつつ、その均衡点を探りながら具体的な計画などが作られていきます。
と書くと、なんとなく簡単な様にも感じますが、実際は様々な事情が絡み合い、上記の「均衡点を導き出す作業」が非常に困難を極め、最終的には大会の様々な場所に「グレーゾーン(現場対応で乗り切る案件)」が生まれてしまったりもします…
アンケートなどを集めてみていつも感じることですが、ステークホルダーごとに「問題に対する印象と結論」が大きく分かれてしまうことが少なくなく、事象によっては、改善するために取るべき行動というものがまったく正反対となってしまうケースも多々あります。
このことに関して毎回頭を悩ます内容というのは、どの様に「優先度を決定していくか?」という部分になります。
要するに、様々な理由により、ステークホルダーからの改善要望すべてには応えられない(もちろん時間をかけて解決できることは地道に改善を目指していきますが…)状況に置かれた時に、なにを優先するかを決断し、一方で改善できなかった項目について、そのことで不利益を被るステークホルダーに対してどの様に説明を行っていくかがカギとなるわけです。
そこに誰しもが納得する回答が存在していればもちろん100点ではありますが、そもそも、ステークホルダーごとに大会に対する「理解度」と「期待度」も大きく異なり、やはり、満点の回答というものは存在していないのもまた事実なのです。
可能な限り多くのステークホルダーに喜んでいただきたい、というのが大会を運営する我々の希望ではありますが、それでも、「現実」という荒波の中でどこかに落とし所を見出さなければならないというジレンマが常にあります。
「ツアー・オブ・ジャパン」を開催すること(世の中のすべての仕事が同様だとは思いますが…)は、ある意味で修行なのかもしれません。