様々な地域資源
年が明けてから「ツアー・オブ・ジャパン」の準備作業もいよいよ本格化しています。
粛々と進めていかなくてはいけない作業がたくさん待ち受けている一方で、これまでにはなかった不確定要素もいくつか発生しているので、はやくも昨年以上のプレッシャーを感じつつ大会までのカウントダウンに身を委ねております。
そんな中、先週末にサッカーJリーグ加盟クラブの「V・ファーレン長崎」のチーム関係者からの要請で長崎県の諫早市へ行って参りました。
長崎県というと一般的に「坂の街」というイメージがありますが、実際に現地へ行ってみると、たしかに坂がとても多い地域だということがわかります。
ちなみに長崎県は、「自転車の保有率ランキング」で全国ワースト2位という不名誉?な記録を持っていますが、その原因は、「坂」と「道の狭さ」だと地元の方々は分析していました。ワースト1位は意外にも沖縄県。一方、「自転車の保有率ランキング」トップは、今年「ツアー・オブ・ジャパン」の新ステージとして参入が決まっている「京都府」となっています。
さて、そんな坂が多い長崎県ですが、諫早市にはオランダを思わせる、県内では数少ない「ド平坦な地区」があります。
諫早市というと、諫早湾干拓の関門問題で長らく裁判が続いていることで全国的にも有名な地域ですが、その干拓地内にある道路がなんというかオランダそのものな感じなのです。そういえば、長崎県には「長崎オランダ村」もありますね。
この地区では毎年、日本では数少ない「個人タイムトライアル」のレースが開催されているとのことで、最長クラスの距離は個人TTでは異例の100kmと、なかなかユニークな大会となっています。
この場所に行って最初に感じたことは、日本の選手たちが普段経験する機会が少ない「横風」の練習に最適な地区だということです。
日本という国にのなかには、自転車ロードレースの練習にうってつけの「地域資源」がたくさんあることは間違いなく、様々な場所で戦略的にレースや合宿などを開催することができれば、色々なタイプの強い選手を生み出すことが可能になってくるはずです。