主催者協議会
前回のブログにも書きましたように、現在、日本国内には5つの 『UCI公認国際ロードレース』 が存在しています。
◯ツアー・オブ・ジャパン(2.1)
◯ツール・ド・熊野(2.2)
◯ツール・ド・北海道(2.2)
◯ジャパンカップ(1.HC)
◯ツール・ド・おきなわ(1.2)
UCI(国際自転車競技連合)の公認を得るには、まずはナショナルフェデレーションであるJCF(日本自転車競技連盟)を経由して各種手続きを進めていくことになります。
実は、この 『UCI公認国際ロードレース』 を運営するにあたり、現状では明確な 『主催者ライセンス』 の様なものは存在していません。
また、各レース間の横の連携も公式なものはなく、各担当者レベルで連絡を取り合っているに留まっています。
各レースは個別にJCFから指導を受けつつも、それぞれがそれぞれの独自のやり方を試行錯誤しながら見つけ出し、“なんとかレースを開催している” というのが実情といえます。
昨年、大分駅のすぐ横でクリテリウムレースを開催した大分市は、将来的な目標として 『UCIレースへの昇格』 を目指しています。
しかし、現在、大分市がレースを開催する上で選択している 『JBCF(全日本実業団自転車競技連盟)』 のレースは直接UCIレースと連動しているわけではないので、UCIレースの開催を目指すということは、正確には 『昇格』 ではなくて、『プラットフォームの変更』 ということになってしまいます。
要するに、新たにUCIレースを開催するための準備を別途進める必要性がでてくるということになります。
それでは、UCIレースを開催するためのノウハウというのは、いったいどこに集約されているのでしょうか?
残念ながら、1箇所に効率的に情報が集約されている組織というのは現状で存在していません。
UCIレースを開催するためのノウハウというのは、
◯JCF
◯各UCIレース主催者の大会事務局
◯各UCIレース主催者が業務を発注している企業や個人
などに分散して蓄積されています。
また、上記のノウハウの一部は各組織などに体系的に蓄積されているわけではなく、個人の頭の中だけに入ってしまっており、その個人がなんらかの理由で抜けてしまうと、ゼロからやり直しという状況に陥りかねません。
ということは、現状で大分市の様に新たにUCIレースを開催したいという主催者が現れても、かなりの遠廻りを強いられることになります。
これらを改善していくために、個人的にではありますが 『主催者協議会』 の様な組織をつくれないか水面下で色々と模索しています。
『ツアー・オブ・ジャパン』 を継続していくだけでも膨大な労力を必要としますが、それでも全体の発展を目指す活動を同時並行で進めていかなければ、『ツアー・オブ・ジャパン』 の未来も閉ざされることになってしまいます。