Q6) 優勝の他にも賞があるのはなぜですか?
●勝者は1人だけ
一つの試合に於ける自転車ロードレースでの勝利の確率は非常に低いといえます。例えば200名の選手が出場したとして優勝できる選手はたった一人。ということは勝てる可能性は単純に0.5%ということになります。「チームから優勝者がでればそのチーム全員にとっての勝利」という自転車ロードレースの勝利の価値観に置き換えてみても、出場チームが24チームであれば勝利の確率は12%です。対戦型のスタジアムスポーツの場合、リーグ戦での勝者は年間で一チームのみですが、各試合での勝利の確率というのは基本的に50%(勝つか負けるか)となっています。自転車ロードレースというプロスポーツを成立させる上でレースに於ける成功者の数が少なすぎると、満たされるファンやスポンサーの数も極端に少なくなり、出場している大半のチームが敗者というあまり芳しくない状況となってしまいます。
●選手の得意ジャンルは様々。ゆえに各賞も様々!
また、出場している選手の“脚質”には様々な特徴があり、ゴール前でのダッシュを得意としている筋肉質な“スプリンター”や、華奢な身体で上り坂を飛ぶように駆け上がる“クライマー”、平地を時速40km/h以上で延々と走り続ける“ルーラー”など、選手それぞれの得意分野が多岐に渡っています。これら全てを併せ持った“オールラウンダー”と呼ばれるパーフェクトな選手というのは全体のほんの一握りであり、より多くの選手やチームにチャンスが行き渡るよう、レース主催者がバリエーションに富んだ各賞を用意しているのです。