東京Vはクチノッタ。東大西薗は総合11位
第14回ツアー・オブ・ジャパン東京ステージが5月23日、東京都の大井ふ頭周回コースで行なわれ、クラウディオ・クチノッタ(28=デローザ・スタックプラスチック)が区間優勝。同チームのクリスティアーノ・サレルノ(25)が総合優勝した。区間2位はマイケル・マシュー(19=チームジャイコ・スキンズ)。3位はザッカリ・デンプスター(22=ラファコンドール・シャープ)。日本人総合トップは福島晋一(38=クムサン・ジンセン・アジア)の5位。東京大学の西薗良太(22=学連選抜ジャパン)は総合11位。
大井ふ頭周回コースはすべてがフラットで全長7kmと短く、大会で唯一スプリンター向きのコースだ。
当日のレースは雨が降り、路面も滑りやすい状態になっていた。序盤に何人もの選手が集団から飛び出して逃げようとしたが、無線が使えなかったため、焦りを感じていたチームが多かったという。そのため、集団から選手が飛び出しても、すぐに捕まえられるという状況が続いた。
中盤になり、一瞬の隙をついて飛び出したのが西谷泰治(29=愛三工業レーシング)。それを追った4人が西谷に追いつきグループを形成。5人で協力し合ってゴールを目指した。
5人はうまく先頭交代して終盤まで逃げたが、後続集団のスピードが上がり吸収された。
最終周回で集団は一つになり、勝負はゴールスプリントに委ねられた。ゴール手前、スプリントを得意とする選手たちが集団の前に出た。徐々にスピードが上がり、集団は横1列になり、僅差でクチノッタが先頭でゴールした。
大会3日目の美濃ステージでの区間優勝に次いで2勝目となったクチノッタ。
「サレルノの総合時間トップを守るのが最大の目標だったけれど、東京ステージの優勝も狙っていた。最後のスプリントがうまくいって、とてもうれしい」
国際レースで自身初の総合優勝を飾り、山岳賞も獲得したサレルノ。プロレーサーとして初めて優勝したのは今大会の奈良ステージで、富士山で2勝目をあげた。
大会中、総合時間トップになってから終始、緊張していたというサレルノは「総合優勝できた実感はまだないけれど、徐々にうれしさを感じている。チームメイトの活躍に感謝したい」とリラックスした表情で話した。
個人総合ポイント賞は堺を制したマシュー。団体総合時間賞はカザフスタンナショナルチームが獲得した。