富士山ステージはサレルノが区間2勝目で総合トップに
集団スタートとして行われた富士山ステージ
第14回ツアー・オブ・ジャパン富士山ステージが5月21日、静岡県小山町のふじあざみラインから富士山須走口5合目に至るコースで行なわれ、クリスティアーノ・サレルノ(25=デローザ・スタックプラスチック)が奈良に次いで区間2勝目を挙げ、総合時間も首位になった。区間2位はアンドレイ・ミズロフ(37=カザフスタンナショナルチーム)、同3位は同チームのアレクサンドル・シュシェモイン(23)。日本人勢のトップタイムは狩野智也(ブリヂストン・アンカー)で区間5位だった。
ツアー・オブ・ジャパンで久々に富士山が望めた
距離11.4kmで高低差1200mを一気に駆け上がる富士山ステージはヒルクライムを得意とする選手に非常に有利なコースになる。09年まではタイムトライアルとして行なわれたが、今年は一斉スタートのロードレースとなった。
レース序盤、積極的に飛び出した選手たちによって約20人の集団が形成された。そこから集団の前に出たのがミズロフとシュシェモイン。2人の動きに、サレルノとチームNIPPOのビンツェンツォ・ガローファロ(27)と佐野淳哉(28)の3人がついていき5人でゴールを目指した。
しかし、中盤に入るとチームNIPPOの2人は集団のハイスピードについていけず脱落し、先頭は3人になった。
前日にコースを試走した時点で、後半に一気にペースを上げようと考えていたサレルノは、予定通り3人の中から単身で飛び出してゴールを目指した。
そのままサレルノは安定したスピードで後続の2人を約1分引き離し、余裕をもってゴールした。
今大会の富士山ステージで優勝することを目標にしていたサレルノ。
「とてもうれしい。イタリアにもいろいろな山があるが、富士山は今まで見た中で一番美しいと思う。今後はチームメイトと協力し合って最後まで総合トップを守りたい」
ステージ5位で日本人首位だった狩野は「ペースを考えて上っていたが、サレルノのスピードは強烈でついていけなかった。悔しいけれど、残りのステージも優勝を目指して攻める姿勢で走りたい」と話した。
21日はハードなアップダウンとカーブが連続する1周12.2kmの日本サイクルスポーツセンター周回コースで争われる。