過去の画像からひも解く昔と今の変化
1982年にはじまった「国際サイクルロードレース」を継承して、合計40年以上の歴史を刻んできた国内最古かつ最大規模のUCI公認国際自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」。
日本の中心都市である大阪と東京を結ぶアジアでも有数の国際レースは、1996年からTOJとして本格的なステージレースに生まれ変わり、今年で25回目の開催を迎えます。
今回は、前身大会の「国際サイクルロードレース」時代の画像を何枚かピックアップし、「昔と今の変化」について簡単に考察してみたいと思います。
「1982年大会。輪行袋を考察。意外とあまり変わっていませんね。但し、輪行袋の内装やプロテクションはかなり進化しているものと思われます。一方、選手のファッションは、時代を何周かまわってオシャレにすら見えます(特に後ろのロン・キーフィル選手)」
「1982年大会。選手のウェアを考察。上下ともウールでしょうか。足元はトゥークリップ。タイヤはチューブラーなのでサドルの下にスペアタイヤが付けられています。練習時はノーヘルでしょうか(ヘルメットは必ず被りましょう)」
「1983年大会。選手のヘルメットを考察。当時のアマチュア選手はカスクorヘルメットの着用が義務化されていました。一方、プロ選手はノーヘルOK(国際サイクルロードレースはアマチュアの国際大会)。自転車のハンドルまわりを見ると、ブレーキワイヤーが外に出ていて、変速レバーはダウンチューブに取り付けられています」
「1985年大会。前夜祭を考察。国際サイクルロードレースや初期のTOJは予算が潤沢?にあったので前夜祭が盛大に開催されていました。イタリアナショナルチームに記念品が渡されています。後ろのボードを見ると“日本アマチュア自転車競技連盟”の文字が。現在はアマとプロが統一されて“日本自転車競技連盟”となっています」
「1985年大会。表彰式を考察。当時はワンデーレースだったので6位まで表彰されています。通常、世界的に表彰台といえば3位までですが、日本では“6位入賞”“8位入賞”といった文化が今でも残っています」
「1988年大会。カメラモト(カー)を考察。後ろに見える白いスバル・レオーネが中継用のカメラカーとして使用されています。ちゃんとは見えませんが、恐らく後部にカメラが乗っていて、後ろ向きに撮影するシステムを採用しているのでしょうか」