スポーツイベントを開催することとは?
昨年から続いている新型コロナウイルス感染症の影響で、未だに多くのスポーツイベントが影響を受けています。
「ツアー・オブ・ジャパン」も例外ではなく、2年連続で開催可否に関する難しい判断を迫られている状況です。
このパンデミックがはじまってからというもの、「スポーツイベントを開催することとは?」という根本的な価値観について考えさせられることが何度もありました。
「ツアー・オブ・ジャパン」は、前身大会である「国際サイクルロードレース」から数えると、すでに40年近い歴史を誇る伝統のレースです。
また、このブログのタイトルが「ワールドツアーへの道」であることからもわかるように、スポーツイベントに携わる以上は、「常に上を目指さなくてはならない」という基本的な考え方が自分自身の中にあったりもします。
しかし、この様な状況下に身を置くと、「継続することへの義務感」や「途絶えさせてはいけないないという焦り」など、前に進むこととは正反対の気持ちに直面することが多く、つい冒頭の「スポーツイベントを開催することとは?」という問いに引っ張られてしまったりするわけです。
五輪などの巨大なスポーツイベントなどもそうですが、大会が長く続いていく過程で、例えば商業主義が強くなってしまうなど、気付いかないうちに「スポーツの本質」から徐々に離れていってしまうことがよくあります…。
そして、どんどん肥大し続けていった結果、どこかで支えきれなくなり、バーンアウトしてしまうケースも少なくなかったっりもします。
そういった意味で考えると、表面的には苦しくもある今の時間帯というのは、「ツアー・オブ・ジャパン」の本質をもう一度見つめ直す良いタイミングなのかもしれません。
「自転車レースを通じて地域を元気にする」という「ツアー・オブ・ジャパン」の基本概念を大切にしつつ、このレースが今後も皆さんに必要とされ、その上でずっと続いていくための「価値観」というものをしっかりと再考していきたいと思います。