2022年よりUCIレースの安全対策が更に強化
先週、UCI(国際自転車競技連合)から「安全性向上に関する新ルール」の内容が立て続けに発表されました。
今回のブログでは、その中で「レース主催者に関連する内容」について取り上げてみたいと思います。
◯フィニッシュエリアのフェンスについて
かつて、ツール・ド・フランスのフィニッシュエリアには多くの警官が立ってフェンス代わり?になっていた時代がありました。
しかし近年は、レースの高速化と戦術の高度化などによりリスクが増しているため、UCIワールドツアーなどのハイカテゴリーのレースでは、プラスチック製のフェンスですら危険ということで使用禁止(フィニッシュエリア)となりはじめています。
そんな中、UCIはコース沿道の危険箇所、特にフィニッシュエリアのフェンスなどに関するルールをより厳格化し、更にコース上の危険を知らせる注意喚起看板などの設置についてもより厳しくレース主催者に対して設置を求めていく方針を発表しました。
UCIは専門家の助言を受けつつ明確な基準を設けた上で規則化し、2022年シーズンからこれらの新ルールを導入していく予定としています。
◯ゴミ捨てルールの更なる厳格化について
一方、ここ数年でかなり厳しくなっていたレース中のゴミ捨て禁止ルールについてですが、レース中に補給食などのゴミを捨てる行為の禁止に続き、ボトルやサコッシュについても、ゴミ捨てエリア以外でのポイ捨て行為を禁止とするとの新ルールが発表されました。
これまでは、ボトルやサコッシュをファンのいるところに捨てる(差し上げる)行為についてはファンサービスの一環として認識されてきましたが、今後はそういった光景が見られなくなってしまう様です。
この結果、ゴミ捨てエリアを30〜40km毎に設けなさいというルールが導入されるため、特にラインレースの主催者の作業量は若干増えることになります。
尚、UCIワールドツアーに於いては、ゴミ捨て行為が確認された場合、その選手がレース後に失格となるケースもあり得るとのことです…
ということで、今後もレース主催者に関連するルール変更が随時発表される可能性があるので、引き続き注意しながら準備を進めていきたいと思います。