世代交代
たまにこういったタイトルの記事を書くと「えっ?辞めてしまうの?」とご心配いただくことがありますが、現状、特に具体的な何かがあるわけではございません。
但し、「引継ぎ」や「世代交代」、更には「事業のアップデート」などについては、常に頭の中に入れて行動しておかないと、必要に迫られてから動いたのでは「時すでに遅し」という状況に陥りかねません。
現在わたしの周りには多くの「変化」が渦巻いており、年齢的にも立場的にもこういった要素を意識せざる得ない状況となっており、その必要性と難しさというものを日々実感している次第です。
私自身、子供の頃から「なぜ?」を考えるクセがあり、歳を重ねていっても、その時々の立場や課題の中でいつも「なぜ?」を考え続けていて、そして自分なりの仮説を立て、答えらしきものを見つけ出してきました。
そんな中、少し前から急に「歴史」に興味を持つ様になり、自分でもなんでかな?と思っていましたが、どうやら今の自分のメイン課題というものが「人間」そのものに移り変わってきたからなのだと解釈しています。
江戸時代後期からすでに170年ほどの歳月が経っていますが、テクノロジーなどの進化により、世の中は昔とは比べ物にならないほど便利になってきました。
一方で、人間そのものをみてみると、恐らく本質的にはなにも変わっておらず、それは江戸時代どころか、もっともっと昔と比較しても、本質的な部分はほぼ変化していないように感じます。
人間の本質というのは、「繁殖」と「生命の維持」であり、それをベースに人が集まってなにか(付加価値の創造)をしているだけで、人間は我々が考えている以上に「本能」に支配された単純な生物であるのは間違いありません。
そして、歴史にはそんな人間の「取説」的なヒントがたくさん隠されています。
そんな、複雑な様で実はシンプルな人間という生き物にとって、「世代交代」というものが非常に重要であるということを最近強く感じています。それは、歴史をみていると、「世代交代の仕組み」をつくった者がそれぞれの時代を制していることがよくわかるからです(世代交代が多くの争いを生み出しているのもまた事実ではありますが…)。
逆にいえば、世代交代の仕組みがないものというのは、長期にわたるルーティーン化(進化が止まる)によって劣化が進み、ノウハウなどの継承もないため、長期的な繁栄が難しくなってきてしまいます。
もしかすると地球にとっては人間が「一世代完結型」であった方が良いのかもしれませんが、それでもこの時代に人間として生まれてきた以上は、世代交代による文化の創造にチャレンジしていくことを選択したいと思います。