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第6ステージ<レポート>

圧倒的な登坂力で独走体制を築いたクリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)が富士山ステージ初優勝。

日時:2019年5月24日(木曜日)
天候:晴れ 29℃
内容:NTN presents 2019 ツアー・オブ・ジャパン第6ステージ 富士山
来場者数:10,000人

スタート前
5月24日(金)、ツアー・オブ・ジャパン6日目 富士山ステージは毎年総合優勝の行方を左右するクイーンステージ、ふじあざみラインのヒルクライム。今年は東京五輪のフィニッシュ地点の富士スピードウェイ、その外周路を2周回してから富士山5合目まで延々と登りが続く距離36.0km。ふじあざみラインは平均勾配10%、最大勾配22%。この富士山を制する選手が総合を制する可能性が高い。

正式スタート
アクチュアルスタート後、富士スピードウェイ外周路を周回している間は、ディフェンディングチャンピオンのマルコス・ガルシア・フェルナンデスを擁するキナンサイクリングチームが集団の先頭に出る。早い段階からペースが上がり過ぎないよう、集団に蓋をするかのように慎重に集団をコントロールする。外周路出口で安原大貴(マトリックスパワータグ)が若干仕掛ける形で前へ飛び出すと、集団の隊列は縦に長く伸び、俄に活性化しつつ集団は富士スピードウェイを飛び出して行く。
ふじあざみラインへのつなぎ区間でまず最初にとアタックを仕掛けたのは、アルチョム・オヴェチキン(トレンガヌ・INC・TSG・サイクリング・チーム)。タイムギャップを14秒と広げるものの、ふじあざみラインの登りが始まったとたんにメイン集団が吸収。

メイン集団
再びキナンサイクリングチームのコントロールが始まるが、再びトレンガヌ・INC・TSG・サイクリング・チームから今度はメトケル・イヨブがアタック。そのアタックに同調したのがディラン・サンダーランド(チーム・ブリッジレーン)。メイン集団に20秒のタイムギャップをつけたところで、クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)が単独で先頭2名に追い着く。ゴールまで6kmを残したところで、そのクリス・ハーパーが更なるアタックを仕掛け単独で先頭に立ち、追走してくるメトケル・イヨブに22秒、メイン集団まで52秒のタイムギャップを築いて独走状態に入る。

クリス・ハーパー

後方のメイン集団からはベンジャミ・プラデス・レヴェルテル(チーム右京)、ホセ・ヴィセンテ・トリビオ・アルコレア(マトリックスパワータグ)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)の3名が追走を開始し、単独2位走行のメトケル・イヨブを視界に捉えるところまで追いすがって来る。前年富士山ステージを制したマルコス・ガルシア・フェルナンデス(キナンサイクリングチーム)はこの時点で本日の優勝争いから脱落して行く。先頭クリス・ハーパーの力強い登坂力は最後まで衰えず、誰も寄せ付けないまま独走で富士山ステージ優勝。2位は28秒差でメトケル・イヨブ。3位は追走3名から頭ひとつ抜け出したベンジャミ・プラデス・レヴェルテル。日本人最高は増田成幸で先頭から51秒遅れの4位だった。

フィニッシュ
この結果、総合は上位勢に入れ替わりがあったものの、例年のような決定的なタイムギャップとは言い難く、総合の行方は明日の伊豆ステージに持ち込まれることになった。総合の山岳賞は今日も3ポイント追加したフィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)に確定した。


クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)のコメント:
「優勝できてともて嬉しい気分です。富士山ステージというのは、このツアー・オブ・ジャパンの中でもずっと優勝したいと願っていたステージでした。今日は本当にチームの素晴らしいサポートを受けていました。チームメイトがずっと前を引いてくれて、途中で自分にバトンを渡してくれたことが勝利に繋がったと思います。」

第6ステージ順位
1位 クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン) 1時間 22分24秒
2位 メトケル・イヨブ(トレンガヌ・ INC・TSG・サイクリングチーム ) +28秒
3位 ベンジャミ・プラデスレヴェル テ(チーム右京) +43秒
区間賞
個人総合時間賞(グリーンジャージ)
1位 クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン) 13時間 50分42秒
2位 ベンジャミ・プラデスレヴェル テ(チーム右京) +45秒
3位 メトケル・イヨブ(トレンガヌ・ INC・TSG・サイクリングチーム ) +46秒
個人総合時間賞
個人総合ポイント賞(ブルージャージ)
1位 レイモンド・クレダー(チーム右京) 67pt
2位 フェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴクトリアパロマー ) 57pt
3位 窪木一茂(チーム ブリヂストン サイクリング) 55pt
ポイント賞
個人総合山岳賞(レッドジャージ)
1位 フィリッポ・ザカンテ( NIPPO・ヴィーニファンテイザネ) 33pt
2位 メトケル・イヨブ(トレンガヌ・ INC・TSG・サイクリングチーム ) 19pt
3位 クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン) 15p
山岳賞
個人総合新賞(ホワイトジャージ)
1位 クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)
2位 ドリュー・モレ(トレンガヌ・ INC・TSG・サイクリングチーム)
3位 フォン・カーホー(HKSIプロ・サイクリングチーム プロ・サイクリングチーム )
新人賞
チーム総合順位
1位 マトリックスパワータグ
2位 トレンガヌ・ INC・TSG・サイクリングチーム
3位 チーム・ブリッジレーン
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