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第5ステージ<レポート>

登って下ってヘアピンカーブ。タフなレースの締め括りは1kmストレートの集団スプリント。豪快な差し切りでフェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)がステージ初優勝!

日時:2019年5月23日(木曜日)
天候:晴れ27℃
内容:NTN presents 2019 ツアー・オブ・ジャパン第5ステージ 南信州
来場者数:38,000人

パレード:飯田市長
NTN presents 2019 ツアー・オブ・ジャパン5日目の南信州ステージは長野県飯田市下久堅周回コース123.6km。最大標高561mの山岳ポイント地点を過ぎると、飯田名物【焼き肉】スポットからの声援を受けながら、テクニカルなコーナーが連続する下りの先には南信州ステージ名物【TOJコーナー】が待ち受ける。ハードなステージの辿り着く先は、1kmにも及ぶ長い直線で繰り広げられる集団スプリント。このスリリングなコース設定に、集まった観衆は大満足すること間違いない。

パレード
オープニングラップ、恐ろしいほど静かに進む集団から、2周目に入ってようやくフィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)、メトケル・イエブ(トレンガヌ・INC・TSG・サイクリング・チーム)、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)による3名の逃げが決まると、前日の美濃ステージ同様レースリーダーを抱えるリュブリャナ・グスト・サンティックがメイン集団のコントロールに入る。

メイン集団

タイムギャップ3分程度で先頭3名は3周目、本日最初の山岳ポイント周回へ向かい、レーッドジャージのフィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)が1位通過して7ポイント獲得。第5ステージ終了時点でのレーッドジャージを確定させつつも、さらに協調体制を維持して逃げ続ける。

先頭3名
4周目、メイン集団から単独で飛び出していたエミール・ディマ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)が3分先の逃げ集団を脅威的なスピードでキャッチアップに成功、逃げ集団は4名体制となる。レースが中盤に差し掛かった5周目、メイン集団に新たな動きが出る。チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKSジャーマニーが集団先頭に踊り出て全体のペースを上げ始め追走を開始する。この周回だけでタイムギャップを1分縮め、2分程度の差で本日2回目の山岳ポイント周回に向かう。タイムギャップは縮まるものの、逃げの4名がそのまま山岳ポイント地点を通過し、ここでもフィリッポ・ザッカンティが1位通過。これでフィリッポ・ザッカンティは南信州ステージのみならず、大会を通じた総合の山岳賞がほぼ見えてきたことになる。7周目、追走のメイン集団がタイムギャップを1分まで縮めたところで、チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKSジャーマニーの引くスピードが緩み、変わって今度はディフェンディングチャンピオンを有するキナンサイクリングチームが集団を牽引、山岳ポイント地点後の下り区間で一気に逃げ集団を視界に捉える。この瞬間から前の集団も後ろの集団も一斉に動きが出る。捕まりたくない逃げ集団からは岡篤志が単独でアタック。メイン集団からも出し抜けにオールイス・アウラール(マトリックスパワータグ)のアタック。それをきっかけにロビー・ハッカー(チーム右京)等の単独のアタック合戦。逃げ集団は吸収されたものの、岡篤志、アドリアン・ギロネット(インタープロサイクリングアカデミー)、ドリュー・モレ(トレンガヌ・INC・TSG・サイクリング・チーム)の3名が改めてメイン集団に40秒程度のタイムギャップを築いて最後の逃げ込みを計る。逃げの3名からまず岡篤志が脱落。そして最終周回の山岳ポイント地点でアドリアン・ギロネットも脱落してドリュー・モレの単独逃げになるものの、最後のTOJコーナーでメイン集団に吸収される。そのまま30名程度の集団のままラスト1km、長い直線の集団スプリントが始まる。チーム・ブリッジレーンの完璧なトレインも、少し早めにカードを使い切ったか、他のチームも一緒に引っぱり上げる形となって複数のチームが一斉にゴールへなだれ込む中、強烈なスプリントでまとめて差し切ったのはフェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)。自身にもチームにもツアー・オブ・ジャパン初優勝をもたらした。全体の4位でゴールしたベンジャミン・ヒル(リュブリャナ・グスト・サンティック)は今日もリーダージャージをキープして明日の富士山ステージへ向かう。

Finish
フェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)のコメント
「今日は勝てたのでとても良い気分です。ただ、今日はとてもハードなステージでした。今日はとても暑くて、コーナーが多く登り区間も多いコースでしたのでちょっとナーバスになったところもありました。でも全体的には良いステージだったと思います。レース中、常に良い位置取りができていて、最後の1周は30~40人程度の少ない集団になっていたこともあり、自分にとってはとても戦いやすかったです。」

ベンジャミン・ヒル(リュブリャナ・グスト・サンティック)のコメント
「今日はグリーンジャージをキープすることがチームの目標でした。本当はステージ優勝もしたかったのですが、自分より早い選手が何人かいたということです。4位にも満足はしているけれど、やはり勝ちたかったという気持ちはあります。とにかくジャージをキープするという目的を果たせたので、チームとしては勝利ともいえると思っています。」


第5ステージ順位
1位 フェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー) 3時間10分24秒
2位 レイモンド・クレダー(チーム右京) +0秒
3位 ニコラス・ホワイト(チーム・ブリッジレーン) +0秒
区間賞
個人総合時間賞(グリーンジャージ)
1位 ベンジャミン・ヒル(リュブリャナ・グスト・サンティック) 12時間27分54秒
2位 アダム・トーパリック(チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKSジャーマニー)+2秒
3位 レイモンド・クレダー(チーム右京) +7秒
個人総合時間賞
個人総合ポイント賞(ブルージャージ)
1位 レイモンド・クレダー(チーム右京) 67pt 
2位 フェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー) 57pt
3位 窪木一茂(チーム ブリヂストン サイクリング) 55pt
ポイント賞
個人総合山岳賞(レッドジャージ)
1位 フィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) 30pt
2位 エミール・ディマ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー) 12pt
3位 ホアン・ボウ・カンパニー(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) 10p
山岳賞
個人総合新人賞(ホワイトジャージ)
1位 アダム・トーパリック(チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKSジャーマニー)
2位 オールイス・アウラール(マトリックスパワータグ)
3位 フェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)
新人賞
チーム総合順位
1位 チーム・ブリッジレーン
2位 チーム右京
3位 マトリックスパワータグ
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