Biketech
私が自転車ロードレースのテレビ解説者を務めるようになって今年で18年目となります。
その間、ある意味でずっと課題として向き合ってきたのは「自転車ロードレースというスポーツへの理解(ルール・リザルトの価値基準・基本戦術など)」であることは間違いありません。
日本でメジャーなスポーツといえば、代表的なものとしてやはり「野球」が真っ先にあがるでしょう。
但し、「野球」のルールというのもとても複雑であり、「野球」が根付いていない地域の人たちがはじめて「野球」の試合を見ても、正直、「どう楽しんで良いのかわからない」という状態に陥ってしまう気がします。
しかし、子供の頃から身近に「野球」があった日本に於いては、大半の人が「ボールを投げたり」「バットを振った」経験があり、160km/hの直球を投げたり、それを打ち返すことの凄さを肌感覚でなんとなく理解はしていたりするわけです。
また、実際のところ、「野球のルール」や「160km/hの豪速球の凄さ」をしっかりと理解できていないながらも、「応援するチームが勝った負けた」という視点で楽しんでいるファンも少なからずいるでしょう。
この様に考えていくと、あるスポーツへの「理解」と「身近さ」を生み出すためには、「実体験」と「応援」という二つの要素を提供する必要があることがわかってきます。
それではどの様にそれらを生み出していくのか?
現代に於けるビジネスを考えた時に、外すことのできない要素というのは、やはり「インターネット」とその情報を得るための「携帯情報端末(スマートフォンやタブレットなど)」の存在と活用になります。
最近、「金融+テクノロジー」=「Fintech(フィンテック)」という造語をあちらこちらで目にする機会があります。
丸パクリになってしまいますが、「自転車+テクノロジー」=「Biketech」という造語を広めてみるのはどうでしょうか。
単なる言葉遊びですが、ただし、自転車ロードレースというスポーツは、テクノロジーを利用して「実体験」と「応援」を創出するのが、実はとても向いているスポーツともいえます。
空いた時間をつかって「Biketech」の可能性について少し考えてみたいと思います。