変化するフィールド
先週、「ツアー・オブ・ジャパン 東京ステージ」のコース視察へ行って参りました。
2017年に20回目の開催を迎える「ツアー・オブ・ジャパン」ですが、最終ステージとなる「東京ステージ」のコースについては、現状、大きな変更はない予定となっております。
「東京ステージ」の「日比谷シティ前スタート」~「大井埠頭周回コースフィニッシュ」というルート(大井埠頭の周回コースは何度か変更になっている)は、それこそ前身の「国際サイクルロードレース」時代から受け継がれてきており、20年以上に亘って「定番ルート」を使用している状況となっています。
スタジアムスポーツに置き換えれば、ずっと同じスタジアムを使用してゲームを行ってきているのと同様であり、スタジアムが大幅な改修をしない限り(しかも一般的には改修すると使い勝手はよくなる)、基本的には同じオペレーションでイベントを開催することが可能となります。
しかし、一般公道を使用して開催される自転車ロードレースというスポーツに於いては、例え同じルートを使用してレースを開催し続けたとしても、道路自体が工事その他の理由で日々大きく変化し続けるので、場合によっては開催内容を大きく変えなくてはならないシチュエーションに直面してしまいます。
レースを開催する上で最も重要視しなくてはならないのは言うまでもなく「安全面」なのですが、しかし、出場する選手やチームというのは、それにプラスして「競技面」についても求めてくるので、道路の小さな変化から生じる「対応」が、結果的に大きな「困難」に繋がっていくことも実は少なくありません。
2016年大会終了後から、「東京ステージ」の「日比谷シティ前」から「大井埠頭」へ向かうルートの一部で工事がはじまったため、2017年大会でも引き続きコースが使えるかを大会関係者でチェックいたしました。
幸い、現状では競技運営などに大きな影響を与えるような工事ではないため、引き続きこれまでのルートを使うことは問題なさそうでしたが、もし、この工事がルート変更を強いる内容であった場合、「東京ステージ」の開催を担当する我々にとっては大きな試練となってしまいます…
仮に「日比谷シティ前」から「大井埠頭」へ向かうルートの一部が若干変更になったとしても、対外的にはほぼ気づかれることのない変化となってしまうことでしょう。
しかし、そのための労力というのは、大会内に新たなイベントを一つ組み込めるぐらいの作業量になってしまうのは間違いないところです。
そんな、自分たちにはどうすることもできないリスクとも共存しながら、次なる大会の成功に向かって日々精進していかなくてはならないのが、自転車ロードレースを開催するということなのです。