TOJが持つ魔力
「ツアー・オブ・ジャパン」が終了し10日ほどが経ちました。
私自身、余韻に浸る暇はまったくなく、すぐに次の仕事や取り組みがはじまっています。
「ツアー・オブ・ジャパン」の事務局スタッフも残務処理真っ只中であり、本当の意味で2016年大会の区切りがつくのは、8月に入った頃になるでしょうか。
そして8月に入ると、2017年大会に向けた準備の一部が本格的に動き出します。
「ツアー・オブ・ジャパン」は、ある部分に於いて、日本国内で最も大きな自転車イベントといえます。
総観客数、開催日数、実施ステージ数、総距離、獲得UCIポイント数、などなど。
それだけに大会に係る関係者の負荷もある意味で最高レベルに達します。
私自身、選手・監督、そして主催者として、ずっとこのレースに携わってきました。
立場が変わると物事の見え方は大きく変わってきますが、しかし、どの立場であっても変わらいもの(感情)が一つあります。
それは、大会が終わった瞬間に感じる「寂しい」という感情です。
私も、選手時代・監督時代ともに、最終ステージがフィニッシュし、日常に戻った瞬間に一種の「寂しさ」を感じていました。
もちろん、世界中のレースを転戦しているようなトップ選手たちは、「寂しさ」など感じることなく、すぐに次のレースへ向かっていきます。
しかし、多くの大会関係者は、事前の準備・大会期間中の苦しみの大きさと比例するように、大会が終わった瞬間に「寂しい」という言葉を口にします。
きっと、達成感や充足感から派生する「寂しさ」なのでしょうが、これが「ツアー・オブ・ジャパン」の持つ魅力(魔力)の一つなのだと思います。
情熱を持って生きている人たちにとって、魂を揺さぶられるイベントであることは間違いありません。