UCIからの評価
UCI公認の国際レースというのは、当然のことながらUCIからの評価というものを意識しながら運営しなくてはいけません。
そして、レースのカテゴリーが上がれば上がるほど、UCIから求められる 『基準』 というものが徐々に厳しくなっていきます。
現在、UCIが定めているロードレースのグレードは、下から、『2』、『1』、『HC』、『ワールド・ツアー』 という4段階となっており、国内にはこれらに該当する5つのUCI公認国際レースが存在しています。
◯ツアー・オブ・ジャパン(1クラス/8日間)
◯ツール・ド・熊野(2クラス/4日間)
◯ツール・ド・北海道(2クラス/3日間)
◯ジャパンカップ(オークラス/1日)
◯ツール・ド・おきなわ(2クラス/1日)
ちなみに最高峰の 『ワールド・ツアー』 は、今のところ日本国内には存在していません。
2015年シーズンは、最高峰の 『ワールド・ツアー』 の称号を得ているレースは世界に全部で27レースあります。
1. 1/20-25 「Santos Tour Down Under」 オーストラリア
2. 3/8-15 「Paris - Nice」 フランス
3. 3/11-17 「Tirreno-Adriatico」 イタリア
4. 3/22 「Milano-Sanremo」 イタリア
5. 3/23-29 「Volta Ciclista a Catalunya」 スペイン
6. 3/27 「E3 Harelbeke」 ベルギー
7. 3/29 「Gent - Wevelgem」 ベルギー
8. 4/5 「Ronde van Vlaanderen」 ベルギー
9. 4/6-11 「Vuelta Ciclista al Pais Vasco」 スペイン
10. 4/12 「Paris - Roubaix」 フランス
11. 4/19 「Amstel Gold Race」 オランダ
12. 4/22 「La Flèche Wallonne」 ベルギー
13. 4/26 「Liège - Bastogne - Liège」 ベルギー
14. 4/28-5/3 「Tour de Romandie」 スイス
15. 5/9-31 「Giro d'Italia」 イタリア
16. 6/7-14 「Critérium du Dauphiné」 フランス
17. 6/13-21 「Tour de Suisse」 スイス
18. 7/4-26 「Tour de France」 フランス
19. 8/1 「Clasica Ciclista San Sebastian」 スペイン
20. 8/2-8 「Tour de Pologne」 ポーランド
21. 8/10-16 「Eneco Tour」 オランダ
22. 8/22-9/13 「Vuelta a España」 スペイン
23. 8/23 「Vattenfall Cyclassics」 ドイツ
24. 8/30 「GP Ouest France - Plouay」 フランス
25. 9/11 「Grand Prix Cycliste de Québec」 カナダ
26. 9/13 「Grand Prix Cycliste de Montréal カナダ
27. 10/4 「Il Lombardia」 イタリア
国別での内訳は以下の通りです。
フランス 5レース(39日間)
ベルギー 5レース(5日間)
スペイン 4レース (34日間)
イタリア 4レース (29日間)
スイス 2レース (15日間)
オランダ 2レース (8日間)
カナダ 2レース (2日間)
ポーランド 1レース (7日間)
オーストラリア 1レース (6日間)
ドイツ 1レース (1日間)
『ワールド・ツアー』 という名称であるものの、『ツアー・オブ・北京』 が抜けたこともあり、現状でアジアでの 『ワールド・ツアー』 はゼロという状態となっています。
『ツアー・オブ・北京』 がなくなってしまったのにはいくつかの原因があるとは思いますが、やはり 『ワールド・ツアー』 であり続けるための高い基準を維持することが簡単でないことが垣間見れます。
そんな中、今年の 『ツアー・オブ・ジャパン』 は、UCIから 『excellent』 という高い評価を得ることができました。
国内コミセールをはじめ、大会に関わった多くの方々の努力が評価されたことは、困難なことの多いイベント運営者にとっては、数少ない 『努力が報われる瞬間』 だともいえます。
『2クラス』 からスタートした 『ツアー・オブ・ジャパン』 が 『1クラス』 に上がり、そしてその 『1クラス』 でポジティブな評価を得たことは、今後の更なる前進を後押ししてくれることになるはずです。
とはいえ、地に足をつけて一歩ずつ努力を積み重ねていくことには変わりはないので、引き続き粘り強く理想を追い求めていきたいと思います。