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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

これからのこと

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22回目の「ツアー・オブ・ジャパン」が終了しました。

第1回大会が開催されたのが1996年なので、初回大会時に生まれた子は、もう大学を卒業して社会人になっていることになります。

当時私は24歳で、シマノレーシングの選手として「ツアー・オブ・ジャパン」に出場していました。

これだけの年月が経てば、当然、世の中の構造や価値観も変化します。レースを開催するための資金の質や運営方法なども当時と現在ではだいぶ変わってきています。

直近10年間というのは、国内の自転車ロードレース界は全体的に追い風に恵まれており、内部的な仕掛けや努力にプラスして、自然発生的なチャンスにも恵まれた時期でした。

しかし、何事においても流れやトレンドというものが存在しており、それらはある種のサイクルを形成し、良く悪しくも循環を繰り返します。

来年に東京五輪を控える現在のタイミングというのは、このサイクルの転換点に位置している可能性があります。

自転車競技だけではなく、スポーツ全体に吹き付けていた追い風自体にも変化が生じるタイミングであり、これからの見通しと戦略というのは、直近10年とはまた違ったスタンスをとる必要が出てくるのかもしれません。

私自身、「ツアー・オブ・ジャパン」の仕事に就いてからは新しい取り組みに順次チャレンジしてきましたが、この先数年は、「人」「お金」「トレンド」の強弱や質をしっかりと見極めて、時に攻め過ぎて転落してしまわないように気を配ることも意識しなくてはなりません。

自分の性格的には守りはあまり好きではないのですが、改めて長期的な視点で「ツアー・オブ・ジャパン」というものを俯瞰する力を鍛え、いま取り組むべきことと、10年後にどうなっているべきかの両面から、日本を代表するステージレースのこれからをイメージし続けていきたいと思います。

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