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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

オセアニアでのワールドツアー

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今週の火曜日から「UCIワールドツアー2019」の初戦となる「サントス・ツアー・ダウンアンダー」が南オーストラリア州の州都であるアデレードの街を中心に開催されています。

ヨーロッパから遠く離れたオーストラリアという地で何故いち早く(2008年にトップカテゴリーへ昇格)「ワールドツアー」レベルのレースが開催できるようになったのか?を考察していきたいと思います。

◯ツアー・ダウンアンダーの歴史
1985年から10年間に亘ってアデレードで開催されていたF1のオーストラリアGPがメルボルンへ開催地を変更したことで、その代替イベントとして新たに自転車ロードレースが開催されるようになりました。開催当初は低いカテゴリーのレースでしたが、徐々に規模を拡大していき、2008年にUCIのトップレースカテゴリーへの昇格を果たします。

◯オセアニア全体でのレース開催事情
実はオセアニア地域でのUCIレース開催数というのを改めて確認してみると決して多いわけではないことがわかります。
2019年UCIレースカレンダー(オセアニア地域)
1/15〜20 Santos Tour Down Under AUS 2.UWT
1/19 Gravel and Tar Classic NZL 1.2
1/23〜27 New Zealand Cycle Classic NZL 2.2
1/27 Cadel Evans Great Ocean Road Race AUS 1.UWT
1/30〜2/3 Herald Sun Tour AUS 2.1

◯ツアー・ダウンアンダーが評価される理由
上記の様に、元々運営費が巨額な「F1」というコンテンツを扱っていたということもあり、運営費が比較的コンパクトな自転車ロードレースの開催については財政的な負荷が少なく、また、F1開催で培った各種ノウハウが活かせれており、各ステークホルダーのメリットの最大化や、マネタイズの方法なども本場ヨーロッパにはない独自手法などを生み出しながら進化を続けています。

以下、ツアー・ダウンアンダーの強みを箇条書きで挙げてみます。

・「開催時期」
開催時期が南半球の夏場に当たる1月ということで早めに仕上げていきたいチームや選手たちにとっては良いコンディショニングの場として活用しやすい

・「移動の負担が少ない」
各チームは基本的にアデレード市内に連泊しながらステージをこなしていける構造となっているのでチームスタッフや選手たちの負担が少ない

・「観戦しやすい」
観戦者もアデレード市内に滞在すればほぼ毎ステージクルマや自転車で観戦ポイントに向かうことが可能

・「関連イベントが豊富」
アデレードの街を中心にレースが開催されるのでレース期間中は様々な関連イベントも開催されレース観戦以外にも楽しめる要素が用意されている

・「費用対効果が証明されている」
ツアー・ダウンアンダーの観客数は述べで約70万人ほどで、その経済効果は約40億円ほどといわれています。レース主催者の「南オーストラリア州」にとってこのレースは「ツーリズムイベント」であり、支出に対する十分なリターンを得られているという認識を持っているとのこと。ヨーロッパの伝統的なレースの一部が陥っている「歴史があるレースだけど今までのやり方ではお金が集まらなくなっている」という状況とは対象的に正の回転を得られている状況にあります。

ツアー・ダウンアンダーは日本の関係者の間でも以前から注目されているレースではありますが、現状に於いてもとても参考になる要素が多いので、引き続きいろいろな部分に目を配りつつ参考にしていきたいと思います。

NTN

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