ながらスマホ(GPSメーターや無線使用)の危険性について
先日、とある実験に参加してきました。詳細はお伝えできませんが、簡単に言えば「自転車のながらスマホ」の危険性を検証するものでした。
実験の目的は、日常生活での自転車利用をメインにしたものであり、ロードバイクでレースを走る状況とは異なりましたが、それでも、自転車運転中にスマホを見たり操作するだけでなく、音声のみでやりとりする場合も、危険察知能力の低下や自転車の操作にも影響が出ることを実感した次第です。
ロードバイクに乗る際、ながらスマホをしなくても、大画面のGPSメーターで様々な情報を表示しながら走っている方は多いと思います。また、本格的なロードレースでは、監督から選手への指示や選手間のやりとりに無線が頻繁に使用されます。
高速で走りながら息が上がった状態でのやり取りは音声が聞き取りづらく、そのため音量を上げると、今度は周囲の音が聞こえにくくなります。さらに、音声を聞くだけでなく、複雑な指示を受けると、脳のリソースが奪われることも今回の実験で実感しました。
先日行われたパリ五輪のロードレースでは無線使用は禁止となっていましたが、その結果、「レースがより面白くなった」という声と、「無線がないことでいくつかの不具合が発生したため無線はやはり必要だと思う」という二つの意見が挙がっていました。
しかし、今回の実験で、複雑な音声通話(脳を使う作業)をこなしながら注意箇所が多い道路を走ると、見落としや操作ミスが増えることを実感したため、やはり無線の使用にはメリットとデメリットの両面があることを再確認した次第です。
UCI(国際自転車競技連合)の今後の方向性に注目していきたいと思います。