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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

ツール・ド・フランス折り返し。今年の特徴は!?

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世界最大の自転車ロードレース「第111回 ツール・ド・フランス」は、ほぼ折り返しとなる第11ステージを終え、開幕前から「BIG4」として注目されていた4人の選手が総合トップ4に並ぶ白熱の展開となっています。

「BIG4」個人総合時間順位(第11ステージ終了時点)
1位 Tポガチャル(スロベニア) 45h00m34s
2位 Rエヴェネプール(ベルギー)+1m06s
3位 Jヴィンゲゴー(デンマーク)+1m14s
4位 Pログリッチ(スロベニア) +2m15s

今週末からはピレネー山脈での本格的な総合争いがはじまるので、7月21日(日)の最終日に向けて連日目が離せない日々が続いていくことになります。

今回は、そんな濃密な今年のツール・ド・フランスをここまで観た印象を箇条書きにていくつか挙げてみたいと思います。

ちなみに第7ステージの解説時にご一緒したルーク篁さんは「今年はサイドストーリーの多い勝利が目立つ」とおっしゃっていました。

◯引退が近いベテランの勝利

今年がラストツールであることを発表した地元フランスのRバルデ(33/フランス)が、初日に本人もビックリの7年ぶりとなる逃げ切りステージ優勝を飾り、更に今まで一度も着ることができなかったマイヨジョーヌを初獲得!(涙)

引退を撤回してツール最多ステージ勝利数更新を狙ったMカヴェンデュッシュ(39/イギリス)が、第5ステージで3年ぶりとなるステージ優勝を飾りツール通算ステージ35勝のモンスター記録を更新!(涙)

◯順当な勝利ではなく苦労して掴み取った勝利

アフリカの期待の星として2度目のツール挑戦となったBギルマイ(24/エリトリア)が、昨シーズンの不調を吹き飛ばす悲願のツール初ステージ優勝を飾る!(涙)

ここ数年全盛期の力と比べて若干陰りがみえていた印象のDフルーネウェーヘン(31/オランダ)が、第6ステージで2年ぶりとなる復活のステージ勝利!(涙)

フランス人選手の中ではハイレベルなクラシックライダーとして若い頃から将来を期待され続けてきたものの30歳になるまでワールドツアーでの勝利はゼロ。そんなAテュルジス(30/フランス)が、今年のツールの注目ステージの一つであった第9ステージ(グラベルステージ)で嬉しい初勝利を飾る!(涙)

度重なる斜行から若干ヒールのイメージが定着しつつあるJフィリップセン(26/ベルギー)が、昨年のステージ4勝の快進撃とは対照的に1勝もできないまま1週目を終えたものの、休息日明けにようやく反撃のステージ優勝を飾る!(涙)

今年4月の大落車の影響でツール出場すら危ぶまれていたJヴィンゲゴー(27/デンマーク)が、本人もビックリの驚異的な回復力であのTポガチャルをロングスプリントで下す大号泣の驚きの勝利を飾る!(涙)

◯近年のツールは子供の観客が増えた印象(子供が憧れるスター選手の出現)

タデイ・ポガチャル(25/スロベニア)
レムコ・エヴェネプール(24/ベルギー)

非常に攻撃的なレーシングスタイルを持ち、SNS世代も喜ばせるパフォーマンスやルックスも若年層に人気の秘訣でしょうか。個人的には彼らの「名前」がヒーローモノや戦隊モノに通じる独特の語感があることも一つの理由だと感じています!

※もし「レムコ・エヴェネプール」の名前が「ジャンクロード・ガブリエル」だった場合、子供たちからの「レムコ〜」という黄色い声援が「ジャンクロード〜」には置き換わらない様に思います…

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