雨天走行の注意点について
皆さんこんにちは。今年は梅雨入りが遅れていますね。例年だと6月7日前後に梅雨入りする関東地方ですが、どうやら今週末にかけてようやく梅雨入りしそうな感じです。関東甲信については過去最も遅い記録の可能性もあるとのこと。
そして、今週末といえば、静岡県伊豆市にある日本サイクルスポーツセンターに於いて、日本一を決める戦い「全日本自転車競技選手権大会ロードレース(6/21〜23)」の各クラスが開催されます。ちなみに男子エリートクラス(8kmx20周=160km)が開催される6/23(日)の天気予報は「降水確率90% 雨量22mm」となっております…。
ということで今回は、雨天走行の注意点について、乗る前の準備、雨の中でのライド、そして乗り終わった後のケアと、3つの項目に分けて簡潔についてお話ししたいと思います。
乗る前の準備
雨の日のライドを快適にするためには事前の準備がとても重要です。まず、ウェア選びからはじめましょう。外気温によって大きく変わってきますが、気温が低い時は体が濡れるとあっという間に体温を奪われてしまうので、防水性能の高い最新のレインジャケットを用意しましょう。最新のレインジャケットはお値段が張りますが、防水性と通気性を高次元で両立していてとても快適です。防水シューズカバーや防水グローブも寒い時期は必須です。一方、夏場の雨はそれほど気にする必要はなく、むしろが高温過ぎる時期は雨が降っていた方が快適だったりもします。一点、汚れが落ちにくくなるので、雨天時は明るい色のウェアは避けたいところですが、視認性との兼ね合いもあるので、ハネが目立つ部分に黒を使っている製品が良いでしょう。
次に自転車です。ブレーキとタイヤは重要です。ブレーキはしっかり効くか確認し、特に雨の日はブレーキシューの減りがとても早いので摩耗がないかチェックしましょう。タイヤの空気圧も適正に保ち(通常より下げるとグリップは向上します)、できればウェットコンディションに適したタイヤを使用すると良いです。また、雨の日は視界が悪くなるため前後ライト点灯は非常に重要です。
携行品も忘れずにチェックしましょう。雨天時は晴天時よりもパンクリスクが上がるので、予備のチューブやパンク修理キット、マルチツールなどを持っていくと安心です。雨に濡れることを考慮して、防水ポーチにスマートフォンや貴重品を入れると良いでしょう。
さらに、雨の日はウェアが擦れて股ずれを起こしやすくなります。これを防ぐために、股や太ももにワセリンや専用のクリームを塗っておくと効果的です。これにより、摩擦が減り、快適に走行できます。
雨の中でのライド
雨の日のライドは普段と違うコンディションが待ち受けています。注意点を押さえていつもより慎重に安全に走行しましょう。まず、当然ですが道が滑りやすくなっていることを覚えておいてください。マンホールや白線、鉄製のグレーチングなどは特に滑りやすいので注意してください。早めに避けられればベストですが、やむを得ず乗ってしまう時は、ブレーキングや車体を傾けることは避けまっすぐにやり過ごしてください。ブレーキの効きも悪くなるので、いつもより早めにブレーキをかけることが大切です。尚、ディスクブレーキについては制動力がそれほど落ちないので雨の日は特におすすめです。
また、視界が悪くなることも考慮しましょう。視界を確保するために、クリアレンズのサングラスを着用すると良いです。同様にレーサーキャップのツバを前向きに下げると雨避けになります。そして、ドライバーからも見えやすくするために、明るい色のジャージや反射素材を身につけることをおすすめします。
雨天走行時は体温が下がりやすいため、いつもよりカロリー消費が激しくなります。体温維持のためにも、通常より早め多めのカロリー補給が重要になります。
乗り終わった後のケア
雨の中を走り終えたら、自転車やウェアのケアをしっかり行いましょう。まず、自転車は早めに泥や水をしっかり落とすことが大事です。特にチェーンやギア周りは汚れや砂が溜まりやすいので、ブラシやクロスを使って丁寧に掃除してください。その後、チェーンには適切なオイルを差して錆びないように保護しましょう。時間が勝負ですので、翌日にやろうとするとあっという間にチェーンに錆が乗っていたりすることもあります。
フレームやホイールも水拭きして、乾いたクロスでしっかり乾燥させます。ブレーキシューやブレーキディスクもチェックして、泥や汚れがないか確認してください。最近は、水滴を一気に吹き飛ばせる高性能小型ブロワーもあるので、時短にはこういったアイテムの導入も有効になります。雨天走行後は、フレーム内部や回転部分に水が入ってしまっているので、できれば翌日に3本ローラーでも良いので5〜10分ほど自転車に乗ってあげるだけで、回転部分の痛みを軽減できると思います。
ウェア類はすぐに脱いで洗濯するのがベストです。私は屋外のホース、もしくはシャワー室にそのまま入って、ヘルメットやサングラス、ウェア、シューズなど全て身に付けたまま、一度砂利や泥などを全部流すようにしています。そうすることで、洗濯機が砂でジャリジャリになってしまうことを回避できます。
以上、雨の日のライドは正直いろいろと面倒なことが多く、できれば避けた方が良いのは間違いないですが、それでも注意点を押さえてやることをルーティン化しておけば、リスクとストレスを最小限に減らせるので参考にしてください。しっかり準備をして安全第一で雨天走行を楽しみましょう。
P.S.
最近は「グラベルロード」というジャンルが盛り上がっており、こちらは専用の泥除けを装着することも可能なので、自分の中では「雨用自転車として最適なのでは」という結論に達しております。