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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

THIS IS IT!ジャパンカップの強み

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先週末、国内最高峰の自転車ロードレースとなる「ジャパンカップサイクルロードレース(UCI-1.Pro)」が、栃木県宇都宮市で開催されました。

30回目の記念大会となった今年は、世界最高峰のUCIワールドチームが7チーム、セカンドディビジョンのUCIプロチームが3チーム参加し、例年同様、日本のファンの前で本気の走りをたっぷりと披露してくれました。

さらに今年は、フランスのスーパースター、ジュリアン・アラフィリップ(スーダル・クイックステップ)が初来日し、イメージ通りの手厚いファンサービスと天性の熱い走りで、日本のファンのハートをガッツリと鷲掴みにしていきました。

今回は、そんな日本を代表する自転車ロードレースである「ジャパンカップサイクルロードレース」の強みを完全主観で簡潔に考察してみたいと思います。

ジャパンカップサイクルロードレースが持つ強み

◯比較的首都圏から近い立地

◯宇都宮という街の規模感と雰囲気が自転車レースにマッチしている

◯30年以上の歴史があるため街がジャパンカップを完全に受け入れている

◯期間中は街がジャパンカップに染まり明らかに街にお金が落ちている

◯宇都宮駅や各会場(ロードコースは少し離れている)、出展エリア、トップ選手たちが宿泊しているホテル、繁華街などが一定エリアに収まっているため選手や関係者などとの遭遇確率が高い(国内チームは山の中)

◯金曜日チームプレゼン→呑んで食って→土曜日クリテリウム→呑んで食って→日曜日ロードレースの流れがスムース(楽しみやすい)

◯公式戦として海外トップ選手たちが本気の戦いを魅せる(クリテリウムも超本気)

◯日本のコアファンたちが気合いを入れたおもてなし体制を築くためトップ選手たちもご満悦

◯ロードレースコースもフィニッシュ会場と勝負所(山頂)が近い位置にありスタート後徒歩移動が可能

◯宇都宮ブリッツェンとクリテリウムが誕生してからは地元の人たちや地元メディアが明らかに活気付いてそれまでの「なんか山の中に外人選手と自転車ファンが大量に集まっているらしい」という空気が大きく転換した

ざっとこんな感じでしょうか。

考えて創り上げられたものもあれば、偶然が生み出したものもあり、これらすべての要素を他のレースが一気に真似ることはほぼ不可能だと思っています。

TOJに関しては独自の価値と方向性を設定して進んできましたが、一方で、トップ選手やトップチームの来日を目玉として集客する方法は、そもそも世界のトップチームの過密なスケジュールを押さえること自体が難しく、招聘を実現するためには大きなお金を使って既存レースから予定を剥がしていくしかありません。

さらにジャパンカップには上記に挙げた強みがあり、立地や街のつくり、規模感などに関してはそう簡単に準備できるものでもありません。

今年のジャパンカップのキャッチコピーは「THIS IS IT」となっておりましたが、日本語に訳すと「やっぱりこれだよ!」みたいな感じになるのでしょうか。

今後も、国内最高カテゴリーのレースとして、日本の国際レースを牽引していく存在であり続けることは間違いないと感じています。

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