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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

TOJのチーム選考と今後の方向性について

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昨日、「TOJ2023 オンライン公式記者発表」を開催いたしました。

公式記者発表内でお知らせいたしました「TOJ2023のチーム選考基準」につきまして、改めてこの場で補足させていただきます。

TOJ2023の日本籍チームの選考につきましては、UCIポイントの取り扱いが以前と変わってしまったため、以下の独自基準を設けて選考いたしました。

UCIのチームポイントの扱いが昨年のジャパンカップで一旦リセットされているため、1月時点のUCIチームランキングをそのまま採用すると実態とかけ離れてしまうので、2022年ジャパンカップ終了時点のUCIチームランキングポイントに、2023年1月17日時点のUCIチームランキングポイントを合算した独自ランキングで、まずは上位8チームを選出いたしました。

1 TEAM UKYO (UKO) JPN 876P
2 KINAN RACING TEAM (KIN) JPN 593P
3 UTSUNOMIYA BLITZEN (BLZ) JPN 389P
4 MATRIX POWERTAG (MTR) JPN 158P
5 SHIMANO RACING (SMN) JPN 132P
6 AISAN RACING TEAM (AIS) JPN 110P
7 TEAM BRIDGESTONE CYCLING (BGT) JPN 94P
8 NASU BLASEN (NAS) JPN 52P
※チーム名は2022年登録名

以前は移籍した選手のUCI個人ポイントがUCIチームランキングポイントに加算されていましたが、現行制度ではあくまでそのチームがチームとして実際に獲得したポイントがUCIチームランキングポイントへ累積される仕組みに変更されています。

本来であればTOJの国内チーム枠は8ですので上記8チームで決定となりますが、今年は特別に海外枠を2つ削り、国内チーム枠を2つ増やしました。これは日本国内のUCIコンチネンタルチームが12チームと一気に増えたため、国内チーム及び国内選手に活動の機会を提供するためです。

上記8チーム以外の残りの国内UCIコンチネンタルは以下の4チームとなります。

Victoire Hiroshima 18p
Sparkle Oita Racing Team 0P
Levante Fuji Shizuoka 0P
VC Fukuoka 0P

広島のみコンチネンタル登録2年目のためUCIチームポイントを保有しておりました。一方、他のチームはUCIコンチネンタル登録初年度なのでUCIチームポイントが0Pだったため、2022年シーズンのJCLチームランキングを参考とし大分を選考いたしました。

基本的に、チーム選考についてはUCIが定めているルール内であればレース主催者の裁量で選考できるのですが、出場権のある各チーム様にご納得いただくために上記対象チームの代表者と公平にやりとりをさせていただき、納得いただいた上で最終選考といたしました。

一方、海外チームにつきましては、上記の理由により枠が6へと減少し、そのうち2チームはUCIアジアランキングの招待枠、そしてアメリカ籍のEF・NIPPOが入るので、我々が自由に招待できるチームは残り3チームとなりました。

まず、日本人選手が所属している海外2チームを招待し、残り1チームをトム・ピドコックやベン・ターナー(現イネオス)を輩出したイギリスの名門育成チームであるトリニティを招待いたしました。

上記がTOJ2023のチーム選考内容となります。

一方、UCIワールドチームやプロチームの招待については、一定の難しさを抱えているのが現状でございます。

通常、UCIワールドチーム及びプロチームの招待につきましては、基本的に渡航費を主催者が負担(UCIワールドチームについてはビジネスクラス以上)する形となります。TOJとしても、昨秋にいくつかのUCIワールドチームとコンタクトを取りましたが、条件面が折り合わずに断念する形となりました。

また、TOJは5月というハイシーズン開催のため、秋開催の大会などと比べると世界のトップチームが全開で活動している時期のため、物理的な難しさも内包しております。

TOJは、ワンデーレースではなく、国内最長の8ステージ(しかも大阪→東京と広範囲)のUCIレースとなっており、開催負荷はワンデーレースに比べて8倍とまではいかないまでも大きな負担がかかってきます。一方、1大会で獲得できる総UCIポイントは国内レースでは最大クラスとなるため、五輪などの枠取りとして重要な位置付けになってきます。

昨今の諸物価高騰は御多分に洩れず大会運営を直撃しており、今後大会を継続していくために、予算をどこに振り分けつつ、新たな価値を生み出していくのかが課題となっています。

TOJというレースは歴史的にみると「若手の登竜門」的な位置付けのレースであり、事実、アマチュア時代にTOJを走って好成績を収め、その後、世界のトップクラスに昇り詰めた選手は少なくありません。

一方、当ブログのタイトルでありますように「UCIワールドツアー」を目指していくという選択肢もあります(12/29のブログで今後の方向性について記述)。

丁度、昨日開催いたしました「TOJ2023オンライン公式記者発表」の後半パートでは、「ロード・トゥ・ラブニール(RTA)」のプロジェクトマネージャーを務める浅田顕氏との対談のなかでいくつかのヒントをいただきました。

まずは4年ぶりに8ステージ開催となる今年の大会をしっかりとやり切った上で、今後の新たな方向性を模索していきたいと考えております。


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