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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

始めること、継続すること、変えること

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6月上旬の当ブログで「始める人、継続する人、変える人」という記事を書きました。

内容としては、

「始める人」「継続する人」「変える人」というのは、それぞれがそれぞれを補完し合う関係にあり、大きな事業を長期間継続していくためには、全タイプ(役割)の人材をチーム内にバランスよく揃える必要があるといえます。しかし、それぞれが必要な存在であるにも関わらず、表面上の性質(役割)が違うため、時にぶつかり合ってしまい、チームが空中分解してしまうなんてことも少なくなかったりします…。

ということを書いてみました。

私自身、これまで上記全ての立場を経験してきたつもりなので、それぞれの存在意義や考え方、そして悩みなどについてもある程度は理解できているのかな?と感じています。

一方で、それぞれの立場を経験してきたことが災い?し、「あの人の言っていることは間違っていない。でもこの人がやろうとしていることも必要なことだ」と、相反する意見の(対立する人たちの)間に立って風見鶏的なマインドに陥ってしまうことがたまにあります…。

役割が違うと表面的な部分で利害が相反することが多いため、いわゆる「総論賛成各論反対状態」となり、周りからみていて「なんでそんなことで…?」と感じる様な些細なことで物事が停滞したり硬直化してしまうことが多々あります。

「人間社会」というのは、文字通り「人間関係」によって構築されているので、お互いを尊重できるか、もしくは否定するかによって、その後の物事の進捗具合に大きな違い生じていきます。

今回は、改めて「始める(人)こと、継続する(人)こと、変える(人)こと」と、前回のお題の「人」の部分を「こと」に変換しつつ、各項目のメリット・デメリットなどを簡単に考察してみたいと思います。

◯始めること

・メリット
これは説明するまでもなく、誰かが何かを始めなければ、その後に続く「継続」や「変化」などもすべて存在しないことになるので、「始めること」は全ての根源となります。誰かが何かを始めなければ、我々は存在していないと言っても過言ではなく、メリット以前のとても重要な項目になります。我々が就いている様々な仕事も、誰かが何かを始めたからこそ存在しているという基本事項を忘れてはなりません。

・デメリット
一般論として、なにかをはじめるのが好きな人というのは、失敗よりも成功にスポットを当てる傾向にあるので、準備が疎かになってしまったり、より楽観的な見積りで行動を開始することが多い様に感じます。また、どれだけ準備をしても、必ず想定外のことは起きるので、始めることによる負荷レベルはとても大きいといえます。TOJでも新ステージの立ち上げ時にはかなりのエネルギーを消費します。リスク意識の高い人や、面倒なことが嫌いな人は、始めること自体を嫌う傾向にあります。始めることのデメリットを一言でいうと「大変…」になるのでしょう。

◯継続すること

・メリット
「継続は力なり」という言葉が示す様に、コツコツと改善しながら継続していくことで、当初は想定もしていなかった高みに到達できることがあります。私自身も人生の中で最も重要な項目は「継続」だと感じています。但し、やっていることが正しい軌道に乗っているかどうかが重要であり、間違った行いを継続していくと、「形骸化」という良くない未来に繋がってしまう恐れがあります。

・デメリット
物事を継続していく過程の中で、改善や不正などに対処していくために、組織内に新たなルールや監視機能が続々と設定されていきます。それらは大切な要素であるものの、いつしかこれらが目的にすり替わってしまい、あれ?我々はいったいなにをする組織だったっけ?という状態に陥ることがあります。一般論として、継続を得意とする人たちは、失敗を嫌いルールを守ることを遵守するため、気がつかないうちに「始めること」を阻害する要因になってしまうことがしばしばあります。上記に書いた様に、「継続」は「始める」の子供の様な存在なのに、親である「始める」を排除する要因になってしまうのは人間社会の奥が深いところだなあと感じます。

◯変えること

・メリット
「間違った継続」によって「形骸化」や「謎ルール」などの負の遺産が生成されることがあります。これらは個人が仕事を私物化したりブラックボックス化することにより発生することが多く、人事異動などの手段でこれらに対処していきます。一方、組織レベルでの「形骸化」については、構造改革が必要となり、より大きな変化(痛み)をもって状況の改善に取り組む必要があります。もちろん日常の「小さな改善」も変化の一種です。変化なくして成長なしと言って良いでしょう。

・デメリット
一般論として、変えることが好きな人というのは、問題意識が強いことにプラスして、変えること自体が好きな傾向があり、大きな問題ではないのに「否定ありきの否定」に走ってしまうことがあります。様々な時間軸の中で変えることはとても重要であるものの、「変えたい」というマインドがどこから派生しているのかを見抜くことが大切といえるでしょう。そして「変えること」というのは全ての項目の中で最も大きな摩擦を生み出すので、変える側に大きな覚悟としっかりとした計画が必要になります。

という様なことを、自分自身の頭の中の整理も含めて書いてみました。

「ツアー・オブ・ジャパン」という巨大なスポーツイベントを継続していく上でも、この3つの項目をバランスよくコントロールしていくことがとても重要だったりします。

いろいろなことに感謝しつつ、バランス感覚を保ちながら進んでいきたいと思います。

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