渡航制限解除の動き
2021年に日本国内で開催されるUCI(国際自転車競技連合)公認自転車ロードレースは、5月に開催された「ツアー・オブ・ジャパン(UCI-2.2)」と、今週末に大分市で開催される予定の「おおいたアーバンクラシック(UCI-1.2)」の2レースのみとなりそうです。
国内UCIレースが軒並み開催中止となってしまった理由というのは、説明するまでもなく新型コロナウイルス感染症の影響であるわけですが、より具体的に表現するならば「新型コロナウイルス感染症を起因とする“渡航制限”の影響」というのが正式な要因となります。
要するに、国際レースを開催する上で外せない条件の一つにもなっている「海外チームの招聘」が困難な状況となってしまったため(特に14日間の隔離処置が厳しい)、各レース主催者は開催を断念えざる得ない状況に追い込まれてしまったわけです。
そんな中で開催に踏み切った「ツアー・オブ・ジャパン」と「おおいたアーバンクラシック」の2レースについても、海外チームの招聘を諦める形となっており、UCIから特別に許可を得る形で、国内チームのみでの開催になんとかこぎつけたというのが実情です。
この様に、コロナ禍以降大きく振り回され続けてきた日本の国際レース主催者ですが、ここへ来てようやく一筋の光が差しはじめてきました。
世界各国でワクチン接種が進むなか、いくつかの国で渡航制限を解除する動きが見られるようになってきました。
外務省のホームページによると、ワクチンの接種証明書(ワクチンパスポート)があれば、9月24日時点で世界37の国・地域に行くことができるようになっているとのことです。
一方、日本国内で国際レースを開催するためには、入国後の隔離処置が問題になるわけですが、政府はこれまで14日間だった隔離期間を10日間に短縮すると発表しており、今後更に緩和処置が進むことが期待されます。
もちろんここまで継続してきた5波を考えるとまだまだ油断はできませんが、一方で先週お伝えしたようにベルギーではかなり正常化が進んでいる状況でもあるので、あくまで慎重な姿勢は維持しつつ来年の大会に向けた準備を進めていきたい思います。