57年ぶりに東京五輪ロードレースが開催
7月24日と25日の2日間に亘り「2021ツアー・オブ・ジャパン」の「富士山ステージ(静岡県小山町)」及び「相模原ステージ(神奈川県相模原市)」と一部同じコースを走る「東京五輪自転車ロードレース」が開催されました。
コロナ禍に於ける様々な紆余曲折を経て開催された今回の大会は、人間が持つあらゆる感情を揺さぶる色々な意味でとても特別なレースになったと感じています。
今回は、1964年に開催された前回の東京五輪ロードレースの貴重な画像などもご紹介しつつ、日本の自転車レースの歴史を改めてご紹介したいと思います。
(出典:一般財団法人日本自転車普及協会 自転車文化センター)
1895年:横浜の外国人居留地内で日本バイシクル倶楽部主催のトラック・レースが開催され、日本人も参加しました。
1896年:横浜と国府津間でロード・レースが開催されましたが、日本人は参加しませんでした。
1898年:上野・不忍池で大日本双輪倶楽部主催による内外自転車競走運動会が開催されました。コースには万国旗がはためき、大観衆に包まれた中でレースが繰り広げられました。
1905年頃:新聞社主催によるロード・レースが各地で開催されるようになりました。
1910年:東京輪士会が競走規定を制定しました。
1915年:上海で開催された第2回極東選手権に神戸の藤原正章(ふじわらまさあき)が参加して15マイル競技で優勝しました。
1917年:東京芝浦で第3回極東選手権が開催されました。全国各地でプロだけではなくアマチュアのレースも開催され、大いに盛り上がりました。
1926年:ツール・ド・フランスに川室競(かわむらきそう)が日本人として初めて参加しました。
1934年:日本サイクル競技連盟(現在の日本自転車競技連盟)が創立されました。
1936年:日本サイクル競技連盟が国際自転車競技連盟に加盟し、世界選手権に初めて参加しました。出宮順一(でみやじゅんいち)がロード・レースで7位でした。
1952年:オリンピックヘルシンキ大会に日本人が初めて出場しました。4人が参加しました。
1964年:オリンピック東京大会が開催されました。大宮正志(おおみやまさし)がロードレースで37位でした。
「オリンピック東京大会ロード・レース (c)自転車文化センター」
1982年:ツアー・オブ・ジャパンの前身大会である第1回国際サイクルロードレースが開催されました。
「国際サイクルロードレース 東京大会 (c)自転車文化センター」
1984年:オリンピックロサンゼルス大会個人スプリントで坂本勉(さかもとつとむ)が日本人として初めて銅メダルを獲得しました。
1986年:中野浩一(なかのこういち)が世界選手権スプリント競技で10連覇を達成しました。
1990年:世界選手権が前橋と宇都宮で開催されました。
1996年:第1回ツアー・オブ・ジャパンが開催されました。
1996年:オリンピックアトランタ大会1kmタイムトライアルで十文字貴信(じゅうもんじたかのぶ)が銅メダルを獲得しました。
2004年:オリンピックアテネ大会チームスプリントで日本チームが銀メダルを獲得しました。
2008年:オリンピック北京大会ケイリンで永井清史(ながいきよふみ)が銅メダルを獲得しました。
2009年:世界最大の自転車ロードレースツール・ド・フランスで別府史之(べっぷふみゆき)と新城幸也(あらしろゆきや)が完走を果たしました。
2021年:オリンピック東京大会が開催されました。新城幸也(あらしろゆきや)が男子ロードレースで35位、與那嶺恵理(よなみねえり)が女子ロードレースで21位でした。
明日(7月28日)は、「2021ツアー・オブ・ジャパン 富士山ステージ」で使用したコースを走る「個人タイムトライアル」が静岡県小山町で開催されます。