例年とは異なる開催内容
コロナ禍での開催となった今年の「ツアー・オブ・ジャパン」は、例年とは異なる形態でのレース開催となりました。
今後、コロナの状況が落ち着いていけば、徐々に以前の形へと戻っていくことになるかとは思いますが、一方で、まだ数年は影響が残ってしまう可能性もあります。
今回は、コロナ禍以降、国内では初めての「UCI公認ロードレース」となった今年のTOJを開催する上で、主催者として取り組んだ内容(例年とは異なる点)などを改めてまとめてみました。
◯新型コロナウイルス感染症対策
最もエネルギーをつかった要素が新型コロナウイルス感染症対策です。日本政府及びUCIのガイドラインを遵守しつつ、実態に合った運用方法を設定することがとても大変でした。経費面を含め、今年の大会を開催する上で最も多くのリソースを費やしたのが新型コロナウイルス感染症対策です。
◯海外チームの招聘を断念
緊急事態宣言の影響で入国制限が敷かれていたため、本来であれば「UCI公認ロードレース」を開催するための絶対条件である海外チームの招聘を断念する形となりました。
◯UCIレースクラスの変更
海外チームの招聘なしで「UCI公認ロードレース」を開催するために、レースクラスをそれまでの「1」から「2」へとダウングレードし、UCIから国内チームのみでの開催について許可を得てのレース開催となりました(正確には、コロナ禍という特殊な状況のため国内チームのみでも制裁はなしという回答内容)。
◯ステージ数の減少
感染症の状況が地域ごとに異なるため、東エリアの3ステージのみでの開催となりました。開催を断念した各ステージの「想い」を開催するステージ側が受け取っての挑戦となりました。
◯集客イベントの中止
緊急事態宣言の延長により「観戦自粛」での開催となったため、大会に関連する多くの集客イベントが中止となりました。自転車ロードレースはある意味で「街のお祭り」的なイベントであり、特に地域貢献を謳う「ツアー・オブ・ジャパン」にとっては最も深刻な要素だったと感じています。