アスリートトラックについて
現在、新型コロナウイルスの感染状況を注視しつつ2021年の「ツアー・オブ・ジャパン」開催に向けた準備を粛々と進めています。
そんな中、大会開催可否の判断を行う上で重要な要素がいくつか存在しています。そのうちの一つが、外国人の入国制限についてです。
現在は、オーストラリア、シンガポール、タイ、韓国、中国(香港及びマカオを含む)、ニュージーランド、ブルネイ、ベトナム、台湾の滞在歴がある外国人については上陸拒否が解除されていますが、一方で、「全ての地域からの入国者に対し、当分の間、検疫所長の指定する場所で14日間待機し、国内において公共交通機関を使用しないよう要請する」という規制が残っています。
現実問題として、このガイドラインが設定されている以上は、海外チームの招聘が必要な国際大会の開催は厳しい状況に置かれてしまいます。
一方、11月上旬に、新型コロナウイルス感染拡大後に五輪競技として初めて国内で開催された体操の国際大会では、通称「アスリートトラック」と呼ばれる、国内で開催される国際大会に出場する選手等に関し、必要な防疫上の措置を講じた上で入国を認め、入国後14日間の自宅等待機期間中の活動(大会参加等)を可能とする新たなルールが適用されました。
今回は「ツアー・オブ・ジャパン」にも適用されるであろうこちら制度の概要をご紹介したいと思います。
◯対象者
① オリパラ関連大会に出場する日本人選手や外国人選手
② 上記選手に随行しそのコンディション調整等に不可欠な者や大会関係者
※1:東京大会開催に不可欠と認められるテストイベント、リハーサル、事前練習会、オリパラ出場権に関わる大会に加え、受入責任者が海外の選手・チーム等を招へいして行う強化試合や合宿(内定選手または強化指定選手が参加するもの)や東京大会本番に向けた事前準備に関連する業務等
※2:JOCの強化指定選手、JPCの強化指定選手及びパラリンピック大会への出場可能性があるものとしてJPCが指定した選手
※3:監督、コーチ、トレーナー、練習パートナー、キャディ、スタッフ、ドクター、パラアスリート介助者等
※4:審判、国際競技連盟、各国競技団体、大会の準備・運営上必要な契約関係者、IFに指定された技術者等、大会主催者が大会の準備・運営上必要不可欠な者と認める者
◯防疫措置
・出国:
出国前72時間以内に検査を受検し「陰性」の検査証明を取得。入国審査時に提出。
入国前14日間検温。新型コロナウイルス感染症の症状が認められる場合は、渡航中止。
・入国:
入国拒否対象国・地域から入国する場合、到着空港において検査。
・入国後14日間:
健康管理
・アプリによる健康状態の報告等
・陽性判明時に陽性登録を行うため、接触確認アプリを利用
・陽性者が判明した場合、さかのぼって行動を確認するため、地図アプリで位置情報保存
行動管理
・入国後14日間の行動範囲は、食事を含め用務先(競技会場、練習場等)と宿泊場所の往復のみに限定
・基本的な感染予防(ソーシャルディスタンスの確保・手指の消毒または手洗い・マスクの着用等)
移動手段
・公共交通機関を利用せず、専用車での移動が原則
・競技会場が遠距離にある場合など航空機や新幹線等の利用がやむを得ない場合に限定的に使用
実効性担保
・受入責任者による管理
・誓約書、本邦活動計画書の事前提出
・誓約に違反した場合の措置 等
その他
・大会主催者等は、感染症に関する専門家等の意見を踏まえ作成したガイドライン等を遵守した上で大会や大会前後の交流活動を実施することとし、全参加者はこれに従う等