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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

自転車通勤の問題点など

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新型コロナウイルス感染症の影響により、自転車の販売台数が世界的に伸びているようです。

もちろん、趣味性の高いハイエンドモデルなどは、一時的に需要が落ちてしまうのは仕方がないところですが、それでも比較的安い価格帯の自転車の需要は伸びているとのことで、今回も「災害時の自転車」というキーワードが見事に発揮されています。

現在、日本国内の自転車利用人口は約7,500万人といわれており、そのうちスポーツとして楽しんでいる層は約330万人(約5%)ほどです。

殆どの人たちが日常の足(ちょい乗り)として使っている状態であり、その中で「本格的な自転車通勤」に関してはまだまだ禁止している企業が少なくなかったりもします…。

自転車活用推進法が施行され、「自転車通勤」が推奨されはじめているものの、なぜ会社側は躊躇してしまうのか…。今回は改めて自転車通勤の問題点などを簡単に考察してみます。

◯汗、雨、汚れなどについて
最初に思いつくのはやはり上記の「汚れ・臭い」問題です。日本の夏場などは正直会社にシャワーなどの設備がないと話にならないように感じます…。もちろんママチャリなどで短距離をゆっくり走行する程度であればまだなんとかなりますが、スポーツバイクで10km以上の距離を移動するとなると、相応の汗と汚れは覚悟しないといけなくなります。
→対策:シャワー/ロッカー(着替え場所)/自転車ウェアなどを干しておく場所

◯駐輪場について
ある程度の値段のするスポーツバイクを買った際に気になるのが「盗難」問題です。理想的には駐輪場があればベストですが、日本にはまだまだそういった設備が整っている場所は多くはありません。
→対策:エレベーターやオフィス内への持ち込みを許可する/室内用自転車ラックなどの利用

◯通勤費について
本気で自転車通勤を推進したいのであれば、自転車通勤者には一定の交通費(公共交通機関をフルで利用するパターンよりかは減額)を支給するべきだと思います。しかし、個人の監視の目(嫉妬)が強い日本社会に於いては、人の感情の問題として自転車通勤者への交通費の支給が意外と難しかったりするようです。
→対策:自転車通勤制度による会社側のメリットを可視化していく(下記参照)

◯事故リスクについて
やはり最も大きなリスクとなるのが、事故やそれに伴う怪我などの問題です。平時であればどうしてもこの項目が大きな足かせとなってしまいますが、新型コロナウイルス問題が継続している現状では、感染リスクとトレードオフの関係となり、これまで自転車通勤を禁止にしていた企業などが自転車通勤を認める動きなどがではじているとのことです。
→対策:交通安全教室や乗り方教室などの受講/自転車損害賠償責任保険等への加入/ヘルメット着用義務化/労災認定など

◯生産性向上
ここまでは基本的にネガティブな内容を中心に取り上げて参りましたが、最後にポジティブなデータもご紹介いたします。

「身体面の健康増進」
自転車による運動は、脂肪燃焼や体力向上に効果的な運動強度を維持しやすく、脚部や体幹部の筋肉を使うことにより筋力の維持・増強に役立ちます。また、がんや心臓疾患による死亡・ 発症のリスク軽減につながるというデータも公表されています。

「精神面の健康増進」
自転車通勤は気分・メンタルの向上につながります。自転車通勤による気分の「安定((リラックス)」と「活性度(イキイキ)」を2か月間調査した結果、自転車通勤をした場合、出勤時・帰宅時ともに気分の「安定度」と「活性度」が向上することが明らかになっています。

※出典元:自転車通勤導入に関する手引き(自転車活用推進官民連携協議会)

自転車が二輪で走る乗り物である以上、どれだけ対策を講じても、事故や転倒などが一定数起こってしまうのは仕方ありません。事故の発生率が一定であれば、乗るひとの数が増えれば当然事故の発生件数自体は増えていってしまうことになります。

もちろん事故ゼロを目指すことが最も大切なのは言うまでもありませんが、それと並行して、自転車通勤による「メリット」が「デメリット」を上回っていく空気づくりが大切なように感じます。

私自身もタイミングをみて自転車通勤にチャレンジしてみたいと思っています(交通量・信号共に多い中での片道30kmになりますが…)。

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