お祭り
夏は全国各地で様々なお祭りが開催されています。
子供の頃はなんとなく参加していたお祭りですが、大人になると(特に自分がレース主催者の立場となったあと)、「あれ?お祭りって実は自転車レースを開催するのと基本的な構造は一緒なのかな?」と感じるようになってきました。
そこで今回はお祭りについて考察してみたいと思います。
まずはお祭りの目的についてです。
日本では、昔から五穀(主要な穀物=米・麦・あわ・きび・豆)の収穫を祝う風習があり、それらが春夏秋冬のお祭りに色濃く反映されてきたようです。
季節ごとにみていくと以下の様になります。
◯春(豊作祈願)
田植えの時期であり「豊作祈願」が各地で行われ「無病息災」が祈願されます。
◯夏(厄除け)
台風や害虫などの被害を受けない様に「厄除け」の意味合いを持ったお祭りが催されます。
◯秋(感謝祭)
収穫に対する「感謝祭」が各地で催されます。
◯冬(町おこし)
農閑期である冬は厳しい寒さに耐えながら魂を充実させるために「けがれ」を落とす「みそぎ」としての裸祭りや炎が主役となる火祭りなどが催されます。
なるほど、この様にみていくと、地に足が着いているというか、しっかりとした目的あってのお祭りだということがよくわかります。ただ人が集まって騒ぐだけではなく、人々の生活に直結した行事だからこそ、長年続いてきたわけです。
この春夏秋冬の各行事の中で、自転車レースがハマりそうなものといえば、やはり「秋(感謝祭)」と「冬(町おこし)」がマッチする感じでしょうか。
自転車ロードレースを開催していていつも感じることがあります。
それは、地元の人たちが中心となり地元のために開催されているレースというのは、運営面に於いても盛り上がりの面に於いても、とても良いものができあがる傾向があるということです。
これから日本全国に自転車レースを広めていきたいと考えた時、「お祭り」というものの存在を強く意識することがより重要になってくるように感じます。