未来のスポーツ観戦
現在、一部のスポーツ関係者の間では「未来のスポーツ観戦の形」が盛んに議論されています。
近年、携帯端末の普及により、映像コンテンツの楽しみ方が大きく変わり、特に若い世代を中心にテレビ離れ(情報や視聴環境の選択型)が進んでいるといわれています。
一方で、中年世代以上の「お金を持っている世代」はまだまだテレビという映像装置のヘビーユーザーであり、この世代は今後もこの方法で(情報の受け手として)映像コンテンツを楽しんでいくものと思われます。
そんな、スポーツの楽しみ方の幅が大きく広がる状況のなか、既存のスポーツコンテンツは、大きなビジョンを描きながらも、それでいて現状の足元も意識しつつ、周囲がついてこられる内容のアップデートを日々模索してく必要があるわけです。
ある経営者が語った非常に的を射た表現があります。
「世の中で、百歩先の見える者は変人扱いをされる。五十歩先の見える者の多くは犠牲者になる。ただ一歩先の見える者のみが成功者となる。」
世の中で(一般人に)評価されるのは、少し先がみえる者であり、すごく先の未来を予見できてしまう者は変人扱いされ、実現可能な未来が読めるものは苦労して常識という扉をこじ開けるものの目に見えた評価や報酬は得られない、といった意味だと解釈しています。
たしかにその通りだと思います。「未来のスポーツ観戦」を考える上でもまったく同じことが言えるのでしょう。
しかし、百歩先を見れるひと、五十歩先に舵を切れるひとがいなければ、本当の意味での改革や新しい未来づくりを推進させることはできないはずです。
自転車競技にも本来は変えた方が良い「常識という名の負の遺産」がたくさん残っています。
それは世の中全体を見渡してもそこら中に転がっている「敢えて変化させたくない力が働いてしまっているもの」や、「本当にそれが正しいと信じられてしまっている」ものなど千差万別です。
いま、「スポーツ観戦」という分野に於いて、大きな変革期が訪れています。
その波に乗れるコンテンツ、そうではないコンテンツ、逆に新しい常識を創り出せるコンテンツなどなど…。その違いが数年後の各コンテンツホルダーの立ち位置を大きく変えていくのは間違いありません。
いろいろな時間軸での視野を持ちつつ感じることや考えることを継続していきたいと思います。