国内自転車競技の歴史
今年で21回目の開催を迎える「ツアー・オブ・ジャパン」ですが、そもそも日本に於ける自転車レースの歴史というのはどの程度古いのか?と疑問に思い、改めて調べようとしたところ、「自転車文化センター」が監修した情報がありましたので、このブログでもご紹介したいと思います。
1895年:横浜の外国人居留地内で日本バイシクル倶楽部主催のトラック・レースが開催され、日本人も参加しました。
1896年:横浜と国府津間でロード・レースが開催されましたが、日本人は参加しませんでした。
1898年:上野・不忍池で大日本双輪倶楽部主催による内外自転車競走運動会が開催されました。コースには万国旗がはためき、大観衆に包まれた中でレースが繰り広げられました。
1905年頃:新聞社主催によるロード・レースが各地で開催されるようになりました。
1910年:東京輪士会が競走規定を制定しました。
1915年:上海で開催された第2回極東選手権に神戸の藤原正章(ふじわらまさあき)が参加して15マイル競技で優勝しました。
1917年:東京芝浦で第3回極東選手権が開催されました。全国各地でプロだけではなくアマチュアのレースも開催され、大いに盛り上がりました。
1926年:ツール・ド・フランスに川室競(かわむらきそう)が日本人として初めて参加しました。
1934年:日本サイクル競技連盟(現在の日本自転車競技連盟)が創立されました。
1936年:日本サイクル競技連盟が国際自転車競技連盟に加盟し、世界選手権に初めて参加しました。出宮順一(でみやじゅんいち)がロード・レースで7位でした。
1952年:オリンピックヘルシンキ大会に日本人が初めて出場しました。4人が参加しました。
1964年:オリンピック東京大会が開催されました。大宮正志(おおみやまさし)がロードレースで36位でした。
「オリンピック東京大会ロード・レース (c)自転車文化センター」
1984年:オリンピックロサンゼルス大会個人スプリントで坂本勉(さかもとつとむ)が日本人として初めて銅メダルを獲得しました。
1986年:中野浩一(なかのこういち)が世界選手権スプリント競技で10連覇を達成しました。
1990年:世界選手権が前橋と宇都宮で開催されました。
2004年:オリンピックアテネ大会チームスプリントで日本チームが銀メダルを獲得しました。
(出典:一般財団法人日本自転車普及協会 自転車文化センター)
世界最大の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」の初回大会が1903年ですので、更にその8年前には日本国内で自転車競技が開催されていたことになります。
(実は以前、私の先祖が「横浜でカンガルーの靴を履いて競技用の自転車に乗っていたらしい」という話を祖母から聞いたことがありまして、上記資料をみた時に「もしや」と思ってしまいました…。)
「ツアー・オブ・ジャパン」は前身の「国際サイクルロードレース」から数えると35年以上の歴史を誇るわけですが、しかし、日本に於ける自転車競技の歴史というのは更にもっともっと古く、すでに120年以上の時を刻んでいるのです。