魂の系譜
「第20回 ツアー・オブ・ジャパン」開幕まで3ヶ月ちょっととなりました。
今年は20回目を迎えるということもあって、大会にいくつかの大きな変化がもたらされる予定となっており、それらの準備も含めて現在運営スタッフが急ピッチで様々な作業を進めています。
ところでこれまでも何度かご紹介して参りましたが、「ツアー・オブ・ジャパン」では日本にロードレースファンを増やすことを目的とした「プロ観戦者への道」という「ニコニコチャンネル」のコンテンツを年間を通して展開しています。
関係者のインタビュー記事の配信や、月に一度のイベント開催などを通じて、「レース観戦者コミュニティ」の構築を目指しています。
その「プロ観」では、現在、本大会に向けて、「NEXT TOJ ~TOJの歴史を振り返る~」という、過去のレースをシリーズもので振り返る企画記事を連日配信しております。
「ツアー・オブ・ジャパン」の前身である1982年にはじまった「国際サイクルロードレース」の第1回大会から、現在に向かって少しずつ大会の歴史を紹介していきます。
改めて過去のレースから順次振り返っていくと、現在の「ツアー・オブ・ジャパン」が物凄く進化しているということを実感する一方で、大会の予算規模でみた場合、かつての大会の方が今とは比べ物にならないほど潤沢であったことにも気付かされます。
何度か当ブログでもご紹介したことがあるかもしれませんが、「ツアー・オブ・ジャパン」には「大会の存続の危機」に直面した時期というのが過去に存在しています。
時代の変化とともにお金の流れが変わり、そのタイミングで運営側の体制もドラスティックな変化を求められたわけです。
私自身はその頃は選手だったので詳しい内情は知りませんが、恐らく諦めるひとや去るひとがいる一方で、大会を守るために戦い続けたひとたちがいたのは間違いありません。
現状維持や戦わないことを選択することは、衰退を招き、そしていずれ死に向かって転落していくことを意味します。
今年「ツアー・オブ・ジャパン」が20回目の大会を迎えられるということは、それぞれの時代ごとに戦い続けた先人がいたからであり、我々にはその流れを系譜していく義務があるのだと理解しています。
そんな歴史を感じながら、是非、プロ感の企画記事を楽しんでいただければ幸いです。