ものごとの進め方
今年で3回目の開催を迎える九州最大規模の総合型サイクルイベント「OITAサイクルフェス!!!2016」の実行委員会へ出席してきました。
現状では、実業団のシリーズ戦である「Jプロツアー」と「各種地域イベント」などを複合させた総合型イベントとなっていますが、将来的には更に規模を拡大させていくことが予定されており、自治体主導型イベントのお手本として、サイクルイベントの開催を企画している各地域から注目されている自治体(大分市)でもあります。
サイクルイベントの開催にあたっては、それぞれの主催者ごとに様々なアプローチ方法と運営形態を持っており、実施にたどり着くまでには多くの紆余曲折を経ていることが殆どです。
そこで改めて「ものごとの進め方」について考えてみたいと思います。
まず最初に重要となるのが、「大きなビジョンを創る」ことです。
すべてのパターンに当てはまるわけではないのかもしれませんが、中・短期の取り組みの中で必ず出現する「行き止まり」や「迷路」などに迷い込んだ際に、そこから正しい方向へと引き戻してくれる重要な「道標」になってくれます。
理想的には、「あとはこれを淡々と実施するのみ」といえるスーパーな完成度を誇る中・短期の取り組みを含んだ「長期ビジョン」が存在していればベストなのですが、世の中すべて計画通りに進むほど甘くはなく、やはり「長期ビジョン」に求めるものはあくまで「道標」としての機能が中心ということになります。
長期ビジョンが完成したあとは、今度はそれらを中・短期の作業へと落とし込んでいくわけですが、この作業を進めていく上で、実際にこれらを実行した方から聞いた「生の心得」をいくつか挙げてみたいと思います。
まずは当たり前のことですが多くの成功者が口にするのは「諦めずに続けること」です。しかし、この「続ける」というのが最も難しく、続けていく過程で多くのネガティブな風に晒されることになります…
ある方が語った言葉で印象的だったのは「友人を失う覚悟が必要」という内容です。
先に書いたように、「預言者」の様な能力を持っていれば完璧な「企画書」を描けるでしょうが、実際には様々なトライ・アンド・エラーを繰り返しながら前に進んでいくことを強いられることになります。
「失敗しないための行動」ではなく、「多くの失敗の中から一握りの成功を生み出す行動」なわけですから、巻き込んだ人たちの中には迷惑をかけてしまう人も少なからず生まれてくることでしょう。
そして、多くのひとたちはこの過程で精神的苦痛を味わい手を引いてしまうようです。逆に言えば、結果を残しているひとたちというのは、必ずこの過程を乗り越えて、本物の人脈を手に入れていくのです。
プロである「コンサルティング」などに相談すればより具体的な細かな行動などを指示してもらえるのでしょうが、しかし、「長期ビジョン」と「独りっきりになっても続けていく覚悟」があれば、最終的に殆どのことを実現できるような気がします。
いまは「ツアー・オブ・ジャパン」というひとつのコンテンツについて日々考え、取り組んでいますが、しかし、「自転車界」という大きな括りに於いても、「長期ビジョン」を創り、そして「独りっきりになっても続けていく覚悟」を持てる人材が出現したときに、本当の変化が生まれてくるのだと思います。
「ものごと」とはとても複雑にできているからこそ、より「シンプルな行動」で道を切り開いていかなければならないということです。