自転車ロードレースと食
愛媛県松山市にある「松山市総合コミュティセンター」にて開催された「日本スポーツ栄養学会」に講師として参加してきました。
今回は「シリーズ 競技を知る」という講演に呼んでいただき、「地上で最も過酷なスポーツと形容される自転車ロードレースの食事情」というお題で、自転車ロードレースの説明を中心に自転車選手の「食」に関する話をいたしました。
自転車ロードレースの選手にとって、「食」はトレーニングと並んで非常に重要な要素となります。
トレーニングによって破壊したカラダを再生するために行うのが「食事」であり、その「食事の質」によって、再生される「カラダの質」も決まります。
また、レース期間中の「食」の内容がそのままレース結果に直結することもあります。
ですから、選手たちにとっての食事は、「胃袋を満たすため」のもではなく、「自分の未来を決めるため」のとても重要な「作業」になるのです。
更に、「ツアー・オブ・ジャパン」開催中の「食」が大切なのは、なにも選手たちだけではありません。
若干ネガティブな表現をつかってしまい恐縮ですが、「食べ物の恨みは恐ろしい」という言葉があるように、例えば、大会関係者のホテルでの食事や、「渡せた、渡せなかった」とトラブルになりやすい昼食のお弁当などについても、大会主催者としてはとても気を遣わなければならない要素の一つなのであります。
ちなみに私自身はあまり「食」に興味がなく、また、忙しい時はまず食事を削ってしまうことから、意識しないとどうしても「食」に関するケアが疎かになってしまうところがあります…
しかし、「食」が良かったかそうでなかったが、極端なはなし、大会の印象に直結する方々は少なくないというのは紛れもない事実であり、大会主催者として「食=ホスピタリティ」という共通認識をしっかりと持たなければならないのでしょう。
良い大会にしていくために取り組まなければならないことは本当に山の様にあるということです。