新城選手の出場がほぼ確定
「第19回ツアー・オブ・ジャパン」開幕の9日前となる5月20日金曜日に、イタリア唯一の「UCIワールドチーム」である「ランプレ・メリダ」のロースターが公表されました。
ゼッケン1番は、2月の「ツアー・オブ・カタール」で落車し大腿骨骨折という大怪我を負った新城選手となっています。
UCI公認国際自転車ロードレースに於けるエントリーの流れというのは、まず、レース主催者から参加チームへ「招待状」を送り、それに対してチーム側が参加意思を示す「参加申込書」を返送します。
この段階ではまだ出場する選手を明記する必要はありませんが、その後、UCIの正式なエントリーフォームである「エンロールメント」に、正選手と補欠選手、更には監督名などを記載して主催者側へ送信します。
大半のチームはここで「正選手」と「補欠選手」をある程度固めますが、実はこの「エンロールメント」の最終提出期限はレースの72時間前とされており、それまではまだいくらでもメンバーがひっくり返る可能性は残されています。
そんな中、驚異的な回復力をみせる新城選手は4月下旬からタイでのリハビリ合宿を開始し、その後、多くのドクターやトレーナーが驚くほどのスピードで本来の力を取り戻していき、自転車に乗れるようになってから僅か1ヶ月後に開幕する「ツアー・オブ・ジャパン」の「エンロールメント」に名前が記載されました。
ただ、先に書いたように72時間前までは「エンロールメント」の変更は可能ですし、もっと言えば、レース前日に行われる「ライセンスコントロール」までは、最終的な出場メンバーは確定となりません(正選手と補欠選手の入れ替えはライセンスコントロール時に行えるため)。
しかし先日、「ランプレ・メリダ」と新城選手本人から「ツアー・オブ・ジャパン」出場に関する正式なアナウンスがあり、リオ五輪日本代表候補にも選出されている日本のスター新城選手のTOJ出場がほぼ確定的となりました。ちなみに新城選手の「ツアー・オブ・ジャパン」は実に8年ぶりとなります。
新城選手の今後のスケジュールですが、まずは「ツアー・オブ・ジャパン」で調整をしながら徐々にコンディションを上げていき、その後、UCIワールドツアーである「ツール・ド・スイス」に出場します。
そして、7月に開催される世界最大の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」への出場を目指し、その後、リオ五輪に挑むという流れになるとのことです。
シーズンを棒に振ってもおかしくないような大怪我を負ったにも関わらず、驚異的なスピードで回復し、日本のファンの前でその走りを魅せてくれる新城選手に、是非各会場で大きな声援を送ってください!