第4ステージ レポート
5月21日(木) ツアー・オブ・ジャパン 第4ステージ(南信州/123.6km)
来場者数:37,000人
気温:24度
天候:晴れ
5月21日、澄み切った晴天のなかで、「ツアー・オブ・ジャパン2015」 第4ステージとなる「南信州ステージ」が長野県飯田市で開催されました。
スタート地点のJR飯田駅前には地元の幼稚園児やサイクルファンなどが駆けつけ、定刻の午前9時15分に飯田市市長の牧野光朗氏の号砲で、96名の選手がスタートを切りました。
南信州ステージは飯田市郊外の周回コースを10周回し、松尾総合運動場前にゴールする123.6kmのレースで、途中山岳賞ポイントと中間スプリントポイントがそれぞれ3カ所に設置されていました。
ファーストアタックを決めたのは内間康平(ブリヂストンアンカー)、その後8選手が追いつき、レース序盤に9選手の先頭集団が形成されました。その後、3周回目になると一度先頭グループは集団に吸収されましたが、すぐにディラン・ガードルストーン(南アフリカ、ドラパック プロフェッショナルサイクリング)とヴァレリオ・コンティ(イタリア、ランプレ・メリダ)、2選手の逃げが決まりました。
2選手はメーン集団から最大で4分弱まで広がりましたが、登坂を得意とするイランチームらのコントロールにより、徐々にタイム差が縮まっていきました。
そして、9周回終了時には集団から3選手が追走をかけて先頭は5選手に。
しかし最終周回で、先行する5選手も集団に吸収され、今度は単独でアジアチャンピオンであるホセイン・アスカリ(イラン、ピシュガマン ジャイアント チーム)がアタックをかけ、ゴールラインに向けて独走態勢に持ち込みますが、惜しくもパンクし、追走するメーン集団に吸収され、25名ほどに絞られた集団でのゴールスプリントの展開となりました。
スプリントを制して区間賞を獲得したのは、ベンジャミン・プラデス(スペイン、マトリックス パワータグ)。
そして総合時間賞のリーダーとしてグリーンジャージを着用していたラファー・シティウィ(チュニジア、スカイダイブドバイ プロサイクリング)が、メーン集団から遅れた一方で、個人総合成績で3位に付けていたアダム・フェラン(オーストラリア、ドラパックプロフェッショナル サイクリング)が、プラデスに次ぐ区間2位でゴール。ボーナスタイムも獲得し、南信州ステージを終えて、個人総合成績を逆転させて総合時間賞の首位となりました。また25歳以下のため、新人賞も獲得しています。
山岳賞リーダーのマッティア・ポッツォ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は山岳賞をキープし、ポイント賞は南信州ステージで区間8位でゴールしたフランシスコ・マンセボ(スペイン、スカイダイブ ドバイ プロサイクリングチーム)が新しく獲得しました。
個人総合時間賞 アダム・フェラン選手のコメント
「厳しいレースだった。チームメートのアシストのおかげで、作戦どおりに最後のスプリントでいい成績を取り、総合順位を逆転させることができた。この結果にとても満足している。明日からのステージでもリーダージャージを守れるように頑張りたいと思う」
区間賞 ベンジャミン・プラデス選手のコメント
「今日はきついステージだとわかっていた。終盤になって危険なアタックがかかり、集団が小さく分かれたときにチームメートが集団にまとめてくれた。最終的に先頭集団に残ることができることができ、そして優勝することができて嬉しく思う。最初はあまり調子は良くないと感じていたけど、レースが進むにつれて調子が上がっていった。明日の富士山ステージに向けて、今はいい手応えを感じている。富士山ステージでは、昨年の8位を上回る成績を残したいと思う」
明日、5月22日(木)は静岡県小山町のふじあざみラインにて第5ステージとなる『富士山ステージ』が開催されます。富士山須走口5合目まで一気に駆け上がる11.4kmのヒルクライムレースで、ふじあざみラインの最大勾配は22%と大変厳しいものです。