美濃はハワードが大阪に続いて優勝。3位に西谷泰治
美濃ステージを制したハワード
第13回ツアー・オブ・ジャパンは19日、岐阜県美濃市で美濃ステージが行われ、初日の堺ステージを制したオーストラリアのリー・ハワード(19=チームAIS)がチームメイトと協力して区間優勝を勝ち取った。日本人トップは区間3位の西谷泰治(28=愛三工業)。個人総合時間賞と山岳賞はホンコンチャイナの黄金宝(ワンカンポー=36)が死守した。
レースは「うだつ」と呼ばれる飾り屋根の中心街である旧今井家前をスタートしてパレード走行した後、登りと平坦がバランスよく配分されている美濃和紙の里会館前周回コースで行われた。ゴール手前は約1kmの平坦になっているため、勝敗はゴールスプリントで決まることが多いことが特徴だ。
レースは1周目から海外選手2人が集団から飛び出し、2人の選手が追った。前を行く4人の選手と後続集団との差は一時5分以上開いたが、残り4 周のところで吸収された。
集団は一つにまとまり、周回を重ねるごとにスピードが上がっていった。レースは数人の選手が飛び出して少人数集団を形成するも、しばらくしてメイン集団に取り押さえられる、という状況が最終周回終盤まで何度も続いた。
しかし、ゴール数km手前には、集団が一つにまとまった。コース最後の直線に入り、ハワードを含むチームAISの選手数人が協力して集団の先頭を固め、一気にハイスピードに。後続を引き離しはじめ、西谷はそれに必死で食らいついたが、アシストによって余力を残していたハワードがトップでゴールを通過した。
区間優勝したハワードは「今日はチーム全体の調子が非常によかった。スプリントに強い選手がうまく協力し合えたのが優勝につながった」と話した。
美濃ステージに近い愛知県にチーム拠点を置く区間3位の西谷。「職場の仲間も来ていたので、是が非でも勝ちたかった。とても悔しい。今度も、勝ちにこだわってチーム総合優勝、区間賞を狙って走っていきたい」と語った。
グリーンジャージを守り、山岳賞もキープした黄金宝は「チームメイトが疲れてしまい区間優勝はできなかったが、個人総合を守ることができて、とてもうれしい」コメントした。
翌日の南信州ステージの下久堅周回コースは傾斜のきつい山岳と急カーブが常に続く。山岳を得意とする選手同士が集団から抜け出してともにゴールを目指すという展開が多い。登りが得意な日本選手の活躍にも期待したい。
●気象データ=5月19日 9時
天候:薄曇り
気温:19.5℃
湿度:41.0%
風向:北東
風速:1.3m
(岐阜地方気象台調べ)
観客:25,000人(10時)