豪州のハワードが逃げ切り首位
ハワードは最終周回入り、単独で抜け出して優勝した
第13回ツアー・オブ・ジャパンは5月17日、大阪府堺市の大仙公園周回コースで堺ステージ(102.6km)が行われ、今大会初出場となるオーストラリアのリー・ハワード(19=チームAIS)が、レース中盤からともに抜け出した4人の中から単独で抜け出してステージ優勝した。同選手は個人総合時間賞、ポイント賞も獲得した。
大会初出場で初来日ののハワードは初戦を飾った
この日はスタート前から雨が降り始め、荒れた天候の中でレースが行われた。今年から新コースとなった堺ステージは、1周2.7kmと短く、4カ所の急カーブがある。森林が多く、集団から飛び出した選手が見えなくなってしまうため、少人数での逃げが決まりやすい。
序盤は各チームの選手が集団から何人も飛び出しては捕まえられる状況が続いていた。その中でも、平坦を得意とするハワード、西谷泰治(28=愛三工業)、鈴木真理(34=シマノレーシング)、ラファエール・インファンティーノ・アブルネ(24=アミーカチップス・クナウフ)の4人が飛び出した。
集団がすぐに4人を捕らえると予想されたが、天候はさらに悪化し、後続の集団が追いにくい状態になった。4人は一時、後続集団と1分以上離し、そのまま、ゴールするかと予想された。
しかし、残り1周でハワードのみを残し、3人が追いつかれた。ハワードは単独で逃げ、余裕を保ったままゴールした。
優勝したハワードは今年の3月に行われたトラック世界選手権のオムニアム種目で世界チャンピオンに輝いている。
「今回のステージのような平坦コースは得意。後続集団に追いつかれた時、監督からアタックをかけるように指示があった。雨で天候が悪かったけれど、総力のある4人で走れたのが優勝という結果につながった」とハワード。
山岳は苦手なため、今後はチームメイトのアシストに徹する予定。しかし、最終日の東京ステージは得意な平坦なので再び優勝を狙うという。
平坦を得意とするハワードはポイント賞も獲得した
●気象データ=5月17日 正午
天候:くもり
気温:24.6℃
湿度:測定不能
風向:南南西
風速:4.9m
(大阪管区気象台調べ)
観客:55,000人(13時)