第13回ツアー・オブ・ジャパン17日開幕
今年で13回を迎えるツアー・オブ・ジャパンは5月17日に大阪府堺市で開幕する。堺ステージは堺市の象徴である仁徳陵古墳周辺に変更された。この日は、ライセンスコントロールやコミッセール会議などが行われ、大会の関係者が会場に集まった。この大会には各国から16チームが参加する。1チーム6人編成(1チームは5人編成)で、95人の選手が出場する。レースは8日間7ステージ、総距離752.6kmで争われ、5月24日に東京にゴールする。
緒戦となる堺ステージはこれまで親しまれてきた1周12.8kmの堺市泉北周回コースから、仁徳陵古墳に隣接した1周2.7kmの大仙公園周回コースに変更された。当日は、このコースを38周し、102.6kmで争われる。
観戦者にとっては選手が何度も目の前を通過するため、迫力あるレースを楽しめる。しかし、選手たちにとって、距離が短く、直角カーブが多い堺ステージはテクニックと集中力が要求される難しいコースになる。
地元堺市に拠点を置き、コースを熟知しているシマノレーシングの今西尚志監督(40)は当日のレース展開を「距離は去年の140.8kmから短くなったが、1周の距離が短いという点で誰かの後ろについて風よけにしても休むことができない。当日は雨になる可能性が高く、そうなればレースは荒れて、選手たちにとって厳しい展開になる。しかし、観戦に来た人たちにとって、見応えのあるレースになることは間違いない」と予想した。
08年10月に地域密着型のプロレーシングチームとして誕生した宇都宮ブリッツェンは今大会が初参加になる。コミッセール会議に参加したチームスタッフの柿沼章(37)は「チームとして走るのは4月26日に行われた実業団レースに次いで2戦目。このレースでチーム全体がまとまり、成長してくれればいいと思う」と話している。
今年は、海外チームとプロ契約した宮澤崇史(31=アミーカチップス・クナウフ)やUCIトラックワールドカップ第5戦で優勝した盛一大(26=愛三工業)など日本選手のレベルアップが目覚ましい。
日本で行われる数少ない国際ロードレースというだけあって、国内チームは意気込んでいる。
何が起こるか予想がつかないのが、自転車ロードレースの魅力でもある。フィニッシュとなる24日の東京ステージまで、海外選手と繰り広げる日本勢の活躍にも期待したい。