美濃は福島晋一が6年ぶりのステージ優勝
6年ぶり2度目の区間優勝を果たした福島晋一
第12回ツアー・オブ・ジャパン、美濃ステージは20日、旧今井家住宅前をスタートし、美濃和紙の里会館に至るコースで行われ、福島晋一(35=梅丹本舗・GDR)が6年ぶり2度目の優勝を果たした。個人ポイント賞は西谷泰治(27=愛三工業)が獲得。新城幸也(23=梅丹本舗・GDR)は山岳賞を守った。個人総合時間はウェズリ・サルツバーガー(21=サウスオーストラリアドットコム・AIS)が首位をキープ。日本人トップは4位の新城となった。
美濃ステージは、前日から早朝まで雨が降っていたが、スタート時には天候が回復し、快晴になった。この日のコースは平坦を基調としながらも急激な登りも含まれている。
レース序盤、23選手が集団から飛び出し、後続集団に大きく差をつけた。先頭集団の中には福島の他、サルツバーガーや前日までの総合4位の西谷、5位の新城などが含まれていた。
福島はその時の心境を「序盤に飛び出したら、そのまま後続集団との差がついた。その時、自分自身の調子がいいことがわかり、勝てると思った」と話す。
その後、後続集団の中にいる選手は何度も飛び出して、先頭集団に追いつこうしたが、追いつくことができなかった。
最終周回を迎える時点で、先頭集団と後続集団との差は縮まっていなかった。そして、福島は残り8kmほどの地点で先頭集団から飛び出し、後続の選手はそれを追った。福島は登りのピークで追いつかれた。しかし、その瞬間に、チームメイトの新城が一気に後続から差をつけて飛び出した。
「今日、僕の役目は新城と清水都貴(26)のアシストだったので、作戦通り新城を送り出せた時点で、自分の役目は完了したと思った」と福島。しかし、新城はすぐに集団に吸収されたため、再び福島が飛び出した。
ゴール手前1kmの時点で福島とその後を追う集団との差は10秒あり、その後もその差は縮まらなかった。
福島は「最後に逃げた時は新城を再び送り込もうと思っていた。だから、すぐ後ろに他の選手たちがいると思っていた。でも、無線で何度も新城が『そのまま行け』と言っていたので、必死になってペダルを回したら、逃げ切ることができた」と話した。ゴール直前、福島は後ろを振り返り誰もいないことを確認すると両手を挙げて、1位でゴールした。
個人総合優勝をしている福島は「久しぶりに優勝するよろこびを感じられた。なかなか、結果を出せていなかったのでとてもうれしい」と話した。