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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

今でしょ!

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日々、レース開催の実務のなかにいると、よくありがちなことではありますが、俯瞰した「鳥の目」を失ってしまい、つい「虫の目(虫眼鏡)」で物事を凝視するようになってしまいます。

虫眼鏡級の視野で物事を捉えれば、そこにあるのは、「失敗」と「遅延」と「不満」のオンパレードであり、その結果、徐々に自信を失いはじめ、新しい挑戦に挑まなくなってしまいます…

各時間軸の特性というのは、まず、長期(10年以上)については、達成目標の難易度は比較的高い代わりに、時間的な縛りのバッファは比較的緩いのが一般的といえます。

時に「夢」に近く、多くの人たちの共感を得て、大きな流れを生み出す作用を持っています。

また、短い時間軸の取り組みのなかでは対立関係に陥りやすいステークホルダー同士を、「ちょっと待って、俺たちいまいがみ合ってるけど、目指している方向は一緒だよな」と、関係を修復する機能も持ちあわせています。

次に中期的(1年くらい?)な時間軸についてですが、達成目標はより現実的になり、「できたか?できなかったか?」に対する評価は長期よりも確実に厳しくなります。

中期目標の意義というのは、長期目標に対する緊張感を生み出し、そしてその進捗状況を具体的に認識する上でも、ある意味で最も重要な時間軸といえるのかもしれません。

長期と大きく違う点は、期末に成果を検証し、その都度目標の内容を修正できる点です。

それだけに「PDCAサイクル」の概念を最も適用できる時間軸であり、作業チームの「やる気」と「能力」が顕著に露呈(試される)する単位といっても良いのでしょう。

最後に短期ですが、これは達成目標というよりかは、作業チームに属する人間の規律を管理する(試す)ような時間軸なのかもしれません。

なので、時間軸が短期になればなるほど、失敗する確率が増え、「夢」の要素は格段に薄れていきます。

そして、短期の時間軸のプライオリティが上がり過ぎると、「成功を生み出せる人間」よりも、「挑戦せずに失敗しない人間」の評価が上がってしまい、チーム全体の成果が下がっていくという皮肉な結果に陥ることも少なくないでしょう。

いつもの様にツベコベと書いてしまいましたが、なにが言いたいかというと、自転車界は長期的な時間軸でみると、確実に大きな成長軌道のなかにいます。

20年前には考えられなかったようなことが、そこら中で現実となっています。

そして、様々なチャンスの芽が、目の前に次々と降り注いできています。

「今やらなくていつやるの?」

ネタではなくて、本心でそう感じる今日このごろです。

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