第8ステージ 東京 レースレポート
NTN presents 第20回 ツアー・オブ・ジャパン 東京ステージ
5月28日(日)に東京・日比谷公園から大井ふ頭で行われた最終第8ステージ東京は、ヨン・イラストルサ(バーレーン・メリダ)が逃げ集団から抜け出して優勝。オスカル・プジョル(チーム右京)が富士山でのリードを守り抜き2年連続の個人総合優勝に輝いた。
連続8日間8ステージのNTNプレゼンツ ツアー・オブ・ジャパン最終の第8ステージ東京。東京都心の日比谷公園には朝から多くの観客が訪れ、最終ステージを前にする選手たちとの触れ合いを楽しんだ。自転車月間の5月にふさわしい青空のもと、会場には大井ふ頭も含めて11万2000人の観客を集めた。
正式スタートが切られるとすぐにアタック合戦となり、大井ふ頭周回コースに入ってからも総合逆転やジャンプアップ、ステージ優勝を狙うチームなどが激しいアタックを繰り広げる。
中盤過ぎにようやく11人の逃げが完成し、メイン集団はチーム右京がコントロールするとその差は2分となる。
終盤へ向けてそのタイム差は劇的には縮まらず逃げ切りの可能性が出てくる。ラスト1kmで逃げ集団からヨン・イラストルサ(バーレーン・メリダ)がアタックすると阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)も追いつくが、イラストルサが阿部を振り切ってステージ優勝を飾った。メイン集団はタイム差なしで岡本隼(愛三工業レーシングチーム)先頭でフィニッシュした。
最終ステージを終えての総合成績は、個人総合はオスカル・プジョル(チーム右京)、新人賞はドメン・ノヴァク(バーレーン・メリダ)、ポイント賞はマルコ・カノラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、山岳賞は初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)そしてチーム総合はチーム右京がそれぞれ優勝した。日本人選手では西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)の個人総合12位が最高となった。
ステージ優勝のヨン・イラストルサ(バーレーン・メリダ)
たまたま自分が逃げに乗っただけだが今日は逃げ切れると思っていた。最後は日本人選手(阿部)が追いついてきたが、自分は冷静に考えて走ったことが勝因だと思う。今回のチームはステージ優勝することが目標だったが、最後のこの東京で勝てて本当に嬉しいです。
個人総合優勝のオスカル・プジョル(チーム右京)
今日は各チームがアタックしてとてもハードでクレイジーなレースだった。だがチームメイトがいい働きをしてくれて逃げとのタイム差も把握していたので、とにかくジャージを守ることに専念した。昨日の伊豆よりもずっと今日のほうが難しいレースだった。このレースを日本のチームで優勝することが価値あることだと思う。2年連続で勝つことができて嬉しいです。
個人総合ポイント賞のマルコ・カノラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
今日は勝ちたかったがこの大会で3勝できたことはとても嬉しい。このジャージを守ることが目標だった。今回は自分のコンディションを整えるために参加した。10月のジャパンカップでまた日本に来られることを楽しみにしています。
個人総合山岳賞の初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
結局ロードレースの6日間はすべて逃げた。今日もむきになって逃げに乗ることができた。チームのスプリンターの大久保陣のためにも走り、彼が3位に入って嬉しい。今回当初は山岳賞狙いではなかったが京都で取れたことから目標をこの山岳賞にスイッチした。このタイトルは自分のキャリアにとって重要になると思います。
個人総合新人賞のドメン・ノヴァク(バーレーン・メリダ)
この賞は決して自分だけでなく、チームメイトの動きで獲得できたもの。素晴らしい大会であるツアー・オブ・ジャパンで守り切ることができてとても嬉しい。
個人総合12位で日本人選手最高順位の西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
今日のレースは今まで走ってきた東京ステージの中で一番激しいものだった。チーム右京の総合成績が逆転される可能性のあるような重要な逃げが何度かできていた。大会参戦にあたって富士山の上位者のタイムはグランツールで活躍できるくらいのものであり、自分はそこまで届かないからステージを狙うことにしていました。
結果
第8ステージ東京 112.7km
1位 ヨン・イラストルサ(バーレーン・メリダ)2時間14分47秒
2位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
3位 大久保陣(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)+05秒
個人総合成績
1位 オスカル・プジョル(チーム右京)19時間00分52秒
2位 ネイサン・アール(チーム右京)+1分40秒
3位 ハミッド・ポルハーシェミー(タブリーズ・シャハルダリ・チーム)+1分42秒
個人総合新人賞
1位 ドメン・ノヴァク(バーレーン・メリダ)19時間03分59秒
個人総合ポイント賞
1位 マルコ・カノラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)119点
個人総合山岳賞
1位 初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)41点
チーム総合成績
1位 チーム右京 57時間07分27秒